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BMW「駆けぬける歓び」のキャッチコピーとは

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BMファン君
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BMWのキャッチコピーである「駆けぬける歓び」の正式名称の意味や英語、ドイツ語の読み方とブランドイメージとの関係。「駆け抜ける歓び」など日本語としての誤字なども解説します。

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BMWブランド「駆けぬける歓び」のキャッチコピー

自動車のブランドイメージをこれほど的確に捉え、形容したキャッチコピーやスローガンは無いかもしれません。BMWが得意とする50:50の重量配分のハンドリングや直6エンジンなどBMWブランドを確立に役立ってます。キャッチコピーとして数十年使われ続けており、今後も語り継がれるコピーとなるでしょう。

「駆けぬける歓び」と「駆け抜ける歓び」の違い

日本語表記では「漢字とかな」が混ざり複数の表現があるようです。

  • 「駆けぬける歓び」
  • 「駆け抜ける歓び」
  • 「駆け抜ける喜び」
  • 「駆けぬける喜び」

正式名は、「駆けぬける歓び」が正しいです。(下記の画像の通り)

駆けぬける歓びのハンドリング


1990年代までのBMW車ラインナップはFR(フロントエンジンリヤドライブ)を中心とした車種で構成されており、高速安定性と軽快なハンドリングは、他のFR車とは異なるものでした。特にエンジンを車体中心に設置して重量配分を50:50に近づけたハンドリングはBMWならではの世界観を生んでいます。また、直6エンジンの回転フィールをシルキーシックスと呼ぶなどのBMW(バイエルンのエンジン工場)として、BMWエンジン性能やフィールも歓びを感じさせる仕上がりとなっています。

近年では、ライバル勢のBMWをベンチマーク化した研究開発により、その独自性は薄れてきています。しかし、4WDやFFモデルとなっても感じられるドライバー主体のハンドリングの良さは、BMWならではです。

重量配分50:50のメリット

車をコントロール性向上を最優先で考え、車両重量の前後「重量配分50:50」を意識しているBMWはその思想をを重視しています。

ハガキ4枚分の面積で車を支える

路面とタイヤの設置面は、ハガキ4枚分の面積であり、約2トンの重量をわずかな接地面で支えています。多様な路面状況、加減速、コーナリング時に過重が変化しますので、4輪への重量バランスが良いほど、均等に負荷が分散されます。前後の重量配分が偏っているほど、車体のコントロールが難しくなります。BMWは後輪駆動車が多く、加速時には後輪にバランスよく荷重がかかります。この点でもフロントヘビーなFR車に比べてバランスが良い事に繋がります。

アクティブステアリングのメリット

  • 低速時:車庫入れ時のハンドル切れ角を抑えるとともに軽い操舵力。軽快かつ的確な車庫入れ・縦列駐車が行えます。日本の狭い道路や駐車場環境で重宝します。
  • 高速時:ハンドルの切れ角を抑え、重い操舵力のスポーティかつ安定感のあるハンドリングを達成しています。

用途やシーンに応じでハンドルの切れ角や重さを変更しています。高速は、操舵力を重くすることでスポーティなハンドリングにすると共に路面の状況をドライバーに伝える役目も果たしています。後輪操舵も可能とするインテグレーテッドアクティブステアリング装備車も設定し、低速・高速時のハンドリング向上に寄与しています。

Freude am Fahrenステッカーで駆けぬける歓びを表現

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リヤウインドウに張られているステッカーに「Freude am Fahren」又は日本語で「駆けぬける歓び」と書かれています。それが、メーカーのイメージ・コンセプトです。

BMWの革新技術やサービス

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BMW社としても革新技術やサービスは全て下記の「駆けぬける歓び」のためと宣言されています。

  • BMWは、宣言する。
  • 駆けぬける歓びに、革命をもたらすことを。
  • BMWは、約束する。
  • 自らの伝統をも破壊する、勇気を持つことを。
  • BMWは、進化を止めない。
  • 革新のテクノロジー、安全性能やデザイン、インテリアにいたるまで。
  • すべては、新次元の駆けぬける歓びを実現するために。

ステッカーの購入

経年劣化により、リヤウィンドー下端に張られたステッカーが痛んできたり、剥げてきたりします。ステッカーについては、一般に市販されておらず、BMWのロゴエンブレムのようにショップからの購入は出来ません。お近くのBMW正規ディーラーで「Freude am Fahren」ステッカーを購入しましょう。ディーラー名オリジナルのステッカーが貼られているケースもあり、こちらもディーラーへご相談下さい。

駆けぬける歓びの読み方と意味

駆けぬける喜び ドイツ語は、Freude Am Fahren

ドイツ語読み:「Freude am Fahren」フロイデ アム ファーレン

  • ドイツ語の「Freude am Fahren」を和訳すると「究極のドライビングマシン」になるのが最新グーグル先生である。
  • 単語別には「Fahren」は「ドライビング」、「Freude」は「喜び」となり、「運転する喜び」という意味でもあります。
  • ちなみに「駆け抜ける歓び」をドイツ語訳すると「Freude Fahrt durch」となり本国とは意味が異なります。

駆けぬける歓び 英語はsheer driving pleasure

英語読み:「sheer driving pleasure」です。世界的な略称で統一(これが最新)

  • Sheer Driving Pleasure:シア ドライビング プレジャー(世界共通)
  • The Ultimate Driving Machine:ジ アルティメット ドライビングマシン(英国・米国)

統一されるまでの呼び方変遷

  • 1972年:ドイツ語「Freude am Fahren」でBMW公式スローガンを告知
  • 英語「BMW puts pleasure back into motoring(BMWは、運転に歓びを呼び戻す)」
  • 英語「For the joy of motoring(運転の歓びのために)」
  • 英語「For sheer driving pleasure(駆けぬける歓びのために)」
  • フランス語「La joie de conduire(運転の歓び)」
  • スペイン語「Le plaisir de conduire、El placer de conducir」(運転の愉しさ)

EfficientDynamics

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2008年10月より、ステッカーが「EfficientDynamics」に変更されました。
エンジンの限られたパワーを高効率、かつクリーンに、ダイナミズムを損なうことなく、環境性能を高め、全車で最新の省燃費技術を搭載し、CO2を削減する技術です。さらに、駆け抜ける歓びも追求する高次元のコンセプトとしています。BMW-i3

「駆けぬける歓び」は今もBMWの主役

「Freude am Fahren」や「BMW EfficientDynamics」のキャッチフレーズに2008年から変わりました。

しかし上記以降もBMWは、モーターショーなどで「駆けぬける歓び」のフレーズを全面に掲げています。これは、日本でも浸透したイメージになっているからです。日本の自動車市場において、ユーザー向けのブランド・キャッチコピーとして、非常に上手く市場に浸透した良い事例ではないでしょうか。EfficientDynamicsから今一つイメージが掴みにくいステッカーですが、「駆けぬける歓び」からはBMWの走りのイメージが連想されるのです。

SUVモデルの強化、ダウンサイジングターボ化したエンジン、回生ブレーキや燃費の大幅向上、ディーゼル車、FF化の日本導入などにより市場は刻々と変化しています。時代に対応したBMW車の中で走りの楽しさは失われていません。ネット上では「駆けぬける歓び」が失われたなどという説もあるようですが、実態として時代に合わせて変貌を遂げ、「駆けぬける歓び」は今も生き続けているのです。

「駆けぬける歓び」の変遷・歴史

ブランド・スローガンとは

CMやブランディングの広告としてBMWのキーワードが登場した時期を記載します。Sporty(スポーティな)、Reliable(信頼できる)、Emotive(感情に訴える)がベースとなっています。

1930年:「pleasure(歓び)」

1936年:BMW製自動車とオートバイの広告看板にて登場しています。

  • 「Kraftfahren muss Freude bereiten!(ドライビングは歓びであるべき!)」
  • 「Freude und Nutzen(歓びと利便性)」
  • 「Freude einer unverbindlichen Probefahrt(試乗に購入義務がないことの歓び)
  • 「doppelte Freude am Fahren(2倍のドライビング・プレジャー)」

1950年:

  • 「Auto fahren viele.BMW fahren Anspruchsvolle.(車に乗る人は数多くいるが、洗練された人が乗るのはBMW)」
  • V8モデルは「Wagen von Welt(世界の車)」
  • 海外輸出向「Die Europaische Linie(ヨーロピアン・ライン)」

1955年:「Freude haben ? Kosten sparen ? BMW Isetta fahren(歓びを感じて- コストを抑えて- BMW Isettaに乗ろう)」
1960年:「Neue Klasse(ノイエ・クラッセ)」の市場投入
1964年:「… aus Freude am Fahren.(…駆けぬける歓びのために)」
1965年:正式「Aus Freude am Fahren(駆けぬける歓びのために)」を採用
1972年:「Aus」の単語を削除し「Freude am Fahren」が公式なスローガン。

  • 英語版「BMW puts pleasure back into motoring(運転に歓びを呼び戻す)」
  • 「For the joy of motoring(運転の歓びのために)」
  • 「For sheer driving pleasure(駆けぬける歓びのために)」
  • 「Sheer Driving Pleasure」最終版
  • フランス語「La joie de conduire(運転の歓び)
  • スペイン語「Le plaisir de conduire」(純粋な運転の歓びのために)
  • アメリカ・イギリス「The Ultimate Driving Machine(究極のドライビング・マシン)」英語版とは別に採用
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