記事No.2247を表示します。

BMWの純正Oilはカストロールからシェルに変わったと聞きました。
そこから2万キロ以上のインターバルから1万キロ程度に変わりました。
理由を聞くとLong Life OilはCostがかかるという事らしいです。頻繁に変えたほうが安く
上がるという事なのでしょうねえ。　
どれだけ安いものに変えたんだ、と思います。

BMWのサービスインターバルについてですが、 オイルの劣化は主として酸化によるものであり、
酸化劣化を対象にセンサーが機能する仕掛けになっています。
オイルの酸化劣化による寿命は、一般に10℃上昇する毎に1/2となります。

従って、エンジンオイルの温度を常時検出し、それをコンピューターで次のように積算します。
100℃で600時間の寿命とすると、100℃で１時間走行したらオイルは1/600だけ寿命が縮まります。
90℃であれば、 1,200時間となるので、90℃で１時間走行すれば、1/1,200だけ寿命が縮まるわけです。

100℃と90℃で１時間ずつ走行すれば、寿命は1/600＋1/1,200＝3/1,200だけ縮まるのです。
寿命の縮まりが１になったところで、 オイル交換 が必要となります。
このようにコンピューターは常時エンジンのオイル温度を検出しながら、その時間経過に応じて、
寿命の縮まりを計算し、 積算しています。
その他、エンジンの負荷（回転速度、トルク）を検出して修正を加えています。

但し、寿命が温度の上昇によって、指数関数的に縮まるので、例えば、140℃で75時間、160℃だと
19時間になってしまい、 あっという間に寿命が尽きます。
よって急加速・急減速の連続、超高速連続走行 などによって、Oilは急速に劣化しますが
通常運転では、100℃程度以上にはならず、1.5万kmは充分劣化無しで走行できるのです。

古いDataですが、三菱石油の99年の技報には純正Oil（最も廉価のもの）で、1,5万km程度で
酸化劣化防止剤などの添加剤が劣化し、 その後の1,5万kmで、Oil自体が劣化するので、
最低でもOilの寿命は３万kmはある（ばらつきの最悪値）と明確に記載してあります。
1,5万kmの交換時期を守れば 充分と言えるのです。
99年でこれですから、今はもっと性能、耐久性も上がっていると思います。

BMWのセンサーは十分にそれらを踏まえて作動していますので、いらぬ心配は無用だと思います。

但し、良いOilを入れたい、少しでも車に負担をかけたくない、と言うのであれば純正以外を入れるのも
有りですよね。

手を入れ難くなった最近の車にできる数少ない楽しみですから。