メンテナンスQ&A

'91 535i トラブルの見積りでガックリ・・・

E34メンテナンスNo6369



No.6369

'91 535i トラブルの見積りでガックリ・・・

naochanman - (2006/08/22(Tue) 15:58:11)

先日、535iのエンジントラブルで、皆様にいろいろ教えていただきまして、あり
がとうございました。今日、BMW東京より参考見積りが出て来て、その金額にガ
ックリしております。費用合計で103万円、部品代が72万+工賃26万です。
主な内容はシリンダーヘッド24万円、カムシャフトが10.7万円、ラジエーター10.6
万円、W.P1.75万円、その他一万円単位、数千円単位のパーツがごっそり…、とい
う事です。
まだ完全に開けたわけでもなく、「オーバーヒートした」ことで想定される故障状
況を前提に積み上げたようですが、何しろ一旦こういうトラブルが起きた限り、エ
ンジンと補機類関連一切、やったほうが良いだろうというのがディーラーの姿勢の
ようです。数十万円で手に入れ、さらに今まで数十万掛けて可愛がって来たつもり
ですが、こんなにかかるのでは…と、乗り続ける事を躊躇しています。

シリンダーヘッドやカムシャフトまで、こんな風にあれよあれよという間に逝って
しまうなんて、とても信じられませんし、ラジエーターから漏れていたとも考えら
れないのですが、どのようにしたら最小限の費用で可能なものか皆様のご経験から
アドバイスいただければありがたいのですが…。フロントグラスやホイール・タイ
ヤは替えたばかりで車検も年末に取ったばかりなので、他のE34へのに乗り換え
の推奨とかも含めてお知恵をお貸しください。

Re:(1) No.6370 まつ@E36-320 - (2006/08/22(Tue) 16:47:44)

ディーラの見積もりでは良くあることなので
あまり驚かない方がよいと思います。
間違いなく保証できる修理方法としては妥当かと思われます。

安く上げるには
他レスで皆様がアドバイスされているように
町の修理工場に合い見積もりを出してもらうと良いでしょう。

私がやるなら
ヘッドやシャフトなど高額部品はヤフオクや解体屋から
中古品を入手して、必要なら面研修正して使う。
もちろん現在のヘッドやシャフトが修正可能であれば
修正して使います。
どちらにしても、10万円あればお釣りがくると思います。

ラジエターウオータポンプその他ゴム部品など消耗部品も
ヤフオクや部品商なら新品を買っても2〜3割ぐらい安く
入手できます。
消耗部品はこの際出来るだけ新品交換しておきたいです。
これでざっくり10万円ぐらいでしょうか。

あとは分解、組立工賃で10〜20万円ぐらい
みておけば良いかと思われます。

バイクの知識があれば
ちょっとサイズが大きいだけなので
自分で作業も可能かと思われます。
面倒ですけど難しくは無いですよ。
エンジンを下ろすわけではないので
リフトやエンジンクレーンも不要ですし。

自分では出来ないヘッド面研だけは2〜3万円ぐらいで
ボーリング屋さんにやってもらえばいいかと思われます。

健闘を祈ります。

Re:(2) No.6372 naochanman - (2006/08/22(Tue) 19:05:37)

まつ@E36-320さん、レスありがとうございます。行きつけのスタンドにいつも簡
単な整備を任せている関係で、その店から正規ディーラーに依頼したらこんな金額
になったという事ですが、BMWも扱う知り合いのショップに打診してみます。
40万円以内で行けそうでしたら、直したいと思ってます。
やはり正規ディーラーは古い年式のものは扱いたくないのでしょうかねえ。
以前、このBIGシックスはヘッド周りにゆがみが生じやすいと云ったコメントを
見た気がしますが、これがこのモデルが短命に終わった理由なのかなあ…なんて想
像しちゃいます。どなたかこのBIGシックスについてもっと解説してくれません
か?なぜマイナーなのか、とか。

Re:(3) No.6373 たにやん - (2006/08/22(Tue) 20:51:39) □URL/ http://www014.upp.so-net.ne.jp/wonderfullife

ディーラーはそれなりの「保証」も付けなくてはならないので、この金額になるんだと思います。
車買うときに、ベーシックモデルで買うかフルオプションで買うかの金額の違いかも知れません。
最大掛かってこの金額と思われると宜しいのではないでしょうか?
もしかしたら本当にこの金額がかかるのかも知れませんし、そうじゃないかも知れませんよ。
BMWに強いお店でセカンドオピニオンを受けられると宜しいと思います。

ビッグ6って寿命は短くないと思います。
確かにE34では5年程度かも知れませんが、その前のE24やE28などで使われてるはずですし。
535が最後まで無かったのは、時代的に市場的に受けの良いDOHCじゃなかったとか、他のエンジ
ンに比べて燃費が悪いとかがネックだったかも知れませんね(本当のところは判りませんが)。

Re:(4) No.6381 naochanman - (2006/08/24(Thu) 17:09:23)

たにやん様、こんにちは。皆様からのコメントに励まされて、そう遠くないところ
で良さそうなショップを紹介されました。バイクの方で永年はまり込んでいて、私
のかなりウルサイこだわり・注文に応えてくれる素晴らしいボクサーショップのオ
ーナーで、「ここを、ああしたい。こうしたい。」に職人技で応えてくれる店の客
で、同じ古いOHVボクサー乗りでもあり、4輪のBMWショップオーナーです。
電話の話だけで、おおよそ状態を理解していただいたようで費用もこちらの懐具合
の範囲でどうにかなりそうです。来週、そのショップに持ち込みます。
これをいい機会に、4輪BMWも勉強しながら、経過ご報告します。

Re:(5) No.6374 KOU - (2006/08/22(Tue) 22:14:35)

同じ535乗りです。久しぶりに見てみたら、大変なことになっていましたね。

単なるオーバーヒートでしたら、ヘッドガスケット交換と、水周りホース類の交
換、ラジエター洗浄、あとはオイルストーンで軽くヘッドを面研すればいいような
気がします。(2桁行かないのでは。。。)

M30のカムは消耗品ですのでよほど曲がってるとか段つき磨耗しているとかがな
ければ得体の知れない中古はお勧めできないです。
オイル管理がよくても、キラキラ光っていたら要注意信号です。

>以前、このBIGシックスはヘッド周りにゆがみが生じやすいと云ったコメント
>を
>見た気がしますが、これがこのモデルが短命に終わった理由なのかなあ…なんて
>想
>像しちゃいます。どなたかこのBIGシックスについてもっと解説してくれませ
>ん
>か?なぜマイナーなのか、とか。

消耗品の多さに尽きると思います。 
カムシャフト周りの駆動部品は消耗品です。カラカラ音がする535は多いので
は。。。
また駆動部品の多さから、部品代もえらく高いです。 
でもエンジン本体のメンテはしやすく調整個所も多いので、DIY向きにはたまり
ません。

何社かあたってみて、頑張ってみてください。

Re:(6) No.6382 naochanman - (2006/08/24(Thu) 17:26:05)

KOU様、同じ535乗りという事でうれしく思います。4輪BMWは’89 SOHC
525iとこの535iしか持った事がなく殆ど知識がありませんでしたが、525
とは違った面白さを感じ、愛着が湧いていたところでした。何とか直して、面研の
ボーナスとしてのトルクアップを楽しみたいと思っています。また535について
教えてください。
ところで昨日偶然最新のZ4 2.2lを10kmほど高速を含めたコースで試乗する機
会を得ました。10何年も時を経た535とは、何から何まで一線を画した別次元の
乗り物という先入観があったのですが、「あれぇ〜なんだか共通するモノが多い
ぞ。」って感じ。
他の最新のBMWもそうなのでしょうか。

Re:(7) No.6387 KOU - (2006/08/25(Fri) 17:43:31)

症状がひどくなければいいですね。

私の言っている面研はお金のかからないごく普通の「修理方法」で、
ボーリング屋さんがやっているような加工ではないので誤解しない
ようにしてください。。。
またガスケットも純正で2種類ありますので、もしチューニングを
お望みでしたらお間違いなく。。。

それともし、中古ヘッドを探すのであれば、6番(奥側)と1番(手前)
の周りに2箇所ずつ、腐食がないか確認してください。
運悪くガスケットのリングにかかると、穴埋め補修してもらわないと
水が突き抜けて同じです。
ほとんどのM30が腐食しているので、過去ガスケット交換に伴い
穴埋め補修作業しているヘッドだったら最高です。
このことは探すときに見てもらえばOKだと思います。

Re:(8) No.6376 おんぼろM5 - (2006/08/23(Wed) 01:19:11)

こんばんは。
ディーラー見積もりはお気の毒でした。
ですが、オーバーヒート、ヘッド剥がしとなれば、ヘッドの歪みも含めたフルメンテをディーラ
ーが言ってきても「それが定石よね」くらいに流すといいです。
オーバーヒートは、現場に居合わせない以上「程度」が読めないので安全策でしょう。
あとで歪んでいたからといってBMWとしては追加請求しにくいですか仕方ないことかもしれませ
ん。
これはもう、みなさんが異口同音におっしゃるとおりです。

さて、長くなりますが
実際にどこまでやるかは、何処までイッてるかによるのではないでしょうか。
ことの発端を読む限り、はっきりしているのは

1.オーバーヒートは大したことない(水温のアラートが出ただけで止めた)
2.水漏れは確実。
3.水系にオイル混入がある
4.クルマの下に水漏れがあることを確認(量多く、漏れ場所不明)

と、なれば前に書いたとおり
①ヘッド剥がしてガスケット交換(ヘッドガスケットキット(マニ含む)が意外と高価でスタッ
ドボルトも交換が基本です)。
②水回りのリフレッシュでサーモ、ウオポン、ホース類の交換。
③ファンカップリングもヘタっていたら交換しましょう。(←これ、交換済みでしたね)
これらは兼ねる作業が多いセット作業なので、工賃的にも有利な組み合わせと思います。
この作業で10〜15万くらいではないでしょうか。
床への水漏れがラジエーター破けだとラジエーター交換が加わり15万を出ちゃうかもしれないで
すね。
ここの部品は社外でも良いので新品を使ってください。

次にヘッドが歪んでいた場合ですが、考え方を整理して2通り考えられます。
直6エンジンですから、程度の差はあれ歪んでいると思います。
でも、許容範囲内なら「歪んでいない」で、範囲を超えているときだけ「歪んでいる」としま
す。
1.カムが傷んでいない場合
2.カムがダメで交換を要する場合とに分けます。

まず、1のカムが傷んでいない場合は面研で歪みを誤魔化します。
歪みは程度問題で、僅かな逸脱なら目をつぶる事もできますが・・・折角ヘッドを剥がすのです
からブロックと整合させ抜けと縁を切るためにやって損はないと思います。
修正面研の副次的産物として圧縮比アップ=中低速域でのトルクアップが期待できます。
圧縮比アップで気になるのがセルの能力やデトネーションですが、1mm限度なら問題ありませ
ん。
他にもヘッドの歪みはカムの支持にも影響するのですが、何mmも歪む可能性はまずありません。
歪みといっても定板に載せて薄いシクネスゲージが入るかどうかくらいですから、カム支持はに
は目をつぶります。
第一、この歪みが今回ついたとは思い難いでしょ。今までOKなら今後もOKです。

面研代は前に書いたとおり優に1mmありますからOKです。ただし、内燃機屋に持ちこむ際はヘッ
ドだけにした方が喜ばれます。
カム、バルブ等をバラして持ちこみましょう(言い方を変えるとバルブ付きは嫌がられる)。
面研に出ている間にバルブのカーボン落としやシート当たり面を整えれば時間も無駄にはなりま
せん。ヘッド全バラ+面研で5〜6万なら悪くないでしょう。

次に2.のカム交換を要する場合ですが、ヘッドの可動部品は組み合わせが命の構成ですからカ
ムの交換=カム回りパーツの新品全取替えを意味します。
でも、新品はお高くついてしまい頭痛がするかもしれません。

わたしなら安く押さえる手段として
程度の良いカムの乗ったヘッドそのものを解体部品で探し、ヘッド丸ごとを載せかえる方法も考
えてみます。
幸いM30は主力エンジンでしたからE34だけでなくE32にも載っており探しやすいと思います。
(ただしE28など、それ以前のM30は仕様が異なる可能性あり。避けましょう)
解体ヘッドの歪み計測で許容範囲内なら、そのまま使う事も可能です。
どうせ、ヘッドをオーバーホールするのですから、チェックや整備は大した問題にはならないと
思います。

解体部品選びは、できればクルマに乗ったままのものが良いのです。
走行距離が判るのと、マニが塞がっていること。
さらに余り長い期間放置されていないであろう想像ができることなどがその理由です。
素性がわからないヘッドでは、バルブガイドからのオイル下がりも否定できませんが、「カムの
状態が良い」という点で、変な使われ方はしていないと信じるしかないでしょう。
それにM30でオイル下がりは、わたしはあまり聞きません。

解体部品の価格は、その業者次第なので値段はなんとも言えません。
「欲し〜」と行けば、最低でも5万は覚悟でしょう。
クルマに載っている状態のを剥がしてもらうとなれば、もうちょっと行くと思います。
エンジン丸ごとで見る業者さんも居ると思いますが、それは方針の違いです。
昔は自分で剥がすことも出来たのですが、最近は余ほど親しくないとダメですね。
事故や怪我、盗難などの問題もあるとおもうので仕方ないですね。

こうして積算してみると、ヘッドまでイッっていたとしても30万(±5万)くらいなら仕方ない
といったところに思えます。
部品代のウエイトも大きいので、同等品を安く入手することも重要になります。
ガスケットキットやスタッドボルトなど、純正でなければダメなモノと
社外で良いものを分けて、安く合理的に購入できれば金額は変わると思います。

中古パーツは、程度の良いものを安く入手できればとても合理的なのですが、ヘボを掴む事もあ
ります。また、代金と付随する手間によっては新品を組んだ方が安く上がることもあります。
このあたりは、やってみてはじめて判るところかもしれませんね。
そういう「冒険」や、ついで作業での改造で「変化」を楽しむ部分を持てると気は楽になると思
います(やけくそや開き直りの一種ですが)。
わたしは、変化を楽しみすぎて良く泣いています(笑)。

それと、主治医となる工場です。
535と長く経済的に付き合うなら、そんな工場との付き合いが大事になると思います。
M30は難しいエンジンではないので、日本車中心の工場でも整備に困る事はないでしょう。特殊
なSSTも要りません(代用や工夫で乗り切れます)。
ただ、マニュアルや締め付けトルク(ヘッドボルトの締め付けはトルクではなく指定方法があり
ます←ボルトのテンション域で固定するため再使用不可なのです)などの情報は必要になるかも
しれません。東京なら業者間で容易に入手できますが、一緒に資料集めができれば親しい主治医
になってもらえるかもしれません。また、メカ好きのご自身のDIYにも役立ちます。ベントレー
のマニュアルは重宝するので、長く維持されるならご自身のために持っていていて良いと思いま
す。

町工場での見積りは、ディーラーのように明細がはっきりしたものではないと思います。
パーツ価格などはディーラーやパーツ屋に聞かないと判らないでしょうし、やった事ない作業で
は、時間算出も正確には出しにくいと思います。
お知り合いで親しいなら、希望などを述べ、パーツの入手方法なども打ち合わせた上で算出して
もらうと良いと思います。
中にはBMWの社外パーツを難なく調達する工場もありますが
何処にでもあるわけではありませんし、その工場が必ずしも良い工場とも限らないでしょう。
大事なことは、その工場や面倒を見てくれるメカを信頼できるか否かとわたしは思っています。

M30エンジンですが、これほど長く第一線で働かされたエンジンは多くはないでしょう。
ベースは1970年代の3リッターに遡れます。
正確にはビッグ6でも大きく分けて2系列ありそうなのですが、わたしのような素人はその辺は目
をつぶって(笑)。
とにかく基本設計は古く、改良と排気量変更を重ねながらエンジンマネジメントの進化にも助け
られE34まで生き延びてきたようです。

例えば、5リッターV12の片バンクがE30/325の2.5リッター直6エンジンだったり、E30/M3の2.3
リッター16バルブは、M88(M1のエンジンで、E24/M6やE28/M5にも載せられた)から2気筒を切
り落としたエンジンというのは有名ですね。
それと同じで、初代ビッグ6は有名な2002の2リッター4発に2気筒を繋げて生まれたらしいので
す。
素性の良い燃焼室形状と吸排気の位置関係が実機で確認されると、新たにエンジンを設計する
のではなく、ボア/ストロークをいじったり、気筒数の切り張りでバリエーションを増やすのが
手作業設計時代の新エンジン製作コスト抑制手段だったようです。CADも無い時代ですから当然
といえば当然ですね。

燃焼室形状と吸排気関係を同じにするということは、バルブとカムの位置関係も必然的に同一と
いうことになります。なので、結果的に「流用」も生じ、コストも押さえられるというわけで
す。もちろん、バルブ径や、カムプロフィールなど仕様は異なりますが、基本的に同じものを使
えるというメリットは大きいかもしれません。
単筒で素性が良ければ気筒数は問わずに行けるというわけです。
反面、基本ヘッドに制約が加わるため、自由度に枠がはまるということになります。

90年代に入り、排ガス対策、燃費、重量(サイズも)、製造コスト(ビッグ6の長いクランクは
高いパーツの代表)、アッパーミドルクラスのエンジンなのでトピック(目玉)が必要などの理
由でオーバー3リッターはV8(気筒数が多いと偉い)に転換されたということでしょう。
それでも3リッターボアが限度のスモール6ベースで直6を残しているのはエンジン屋BMWの意地
でしょうね、きっと。
ベンツなど、コスト(衝突安全性面でフロント回りの設計自由度も増すらしい)を重視してさっ
さと直6を棄てV6に走ったわけですから。

なので、E34のM30(正式には「M30B35」というらしいし、車検証の原動機は「3.34M」と書か
れていて、「35 6S」とも呼ばれているので何がホントか?)は綿々と続いたビッグ6最後
のエンジン、最終バージョンで、良いエンジンといって良いとのではないでしょうか。決して悪
くて短命だったということではありません。

趣味性の高い「味」の部分では新しいものが善ではないし、古いものが悪とも限りません。
M30を気に入られているなら、うまいこと必要にして十分な修理(補修ですね)を納得できる費
用で加え、おNewに近い状態に蘇らせられると良いですね。
ヘッドまで手を加えれば、修理というより進化も伴うので費用の掛け甲斐(諦めのネタ?)もあ
るのではないでしょうか・・・。

余談ですが、エンジン呼称のM30はエンジン形式のBMW社内コードのようです。これに排気量が
枝番で加わりM30型の3.5リッターなら「M30B35」のように呼ばれているようです。頭のアルフ
ァベットは「M」がBMW製、「S」はM社製を表します。
M1のエンジンに始まり、E34/M5で終った直6/24Vエンジンは、E34時に製造がM社に移ったため
基本的には同じモノながらM88からS38へ呼称が変更されました。
初期の3.6リッターは「S38B36」、ストロークアップして3.8になった終焉モデルを「S38B38」
と呼ばれています。

長くなってしまいましたが、幸運と良き出逢いをお祈りします。

Re:(9) No.6383 naochanman - (2006/08/24(Thu) 18:08:04)

おんぼろさま〜!m(_ _)m 
これからはドクターおんぼろ、またはおんぼろ博士とお呼びしたいです。
重ねがさね、詳しくお教えくださいまして頭が下がりっぱなしです。M30は由緒あ
るエンジンという事が分かりました。まるでOHVボクサーエンジンのように、先
人の汗と知恵が注がれ続けてきたものなのですね。
現代の先進コンピューターによるシミュレーションや解析で合理的に設計・開発さ
れる最新のエンジンと違い、手探りでの試行錯誤、改良の跡が見られるエンジンだ
と思います。
たにやんさんへのレスに書きましたが、おかげさまで良いショップの方にめぐり会
えそうです。カムまで逝っていないことを望みます。トラブル直前まで、あの気持
ちの良い吹け上がり、回転感がありましたので、そう信じたいです。面研のボーナ
スであるトルクアップに期待して乗り続けようと思います。

エンジンの由来も本当に興味深く読ませていただきました。またバイクの話で
恐縮ですが、日本車の台頭でパワーアップを余儀なくされたOHVボクサーが
行き着いた限界が一気筒あたり492cc×2の984cc(1000cc)で、ショップの
話によるとR90Sが最もバランスが取れていたという事です。M30もきっとこん
な゛頑張りやさん”のエンジンなのかも知れませんね。

友人の'93 520i24V も1000kmほど乗らせてもらい、その良さにも感じ入りました
が、それぞれの特徴とは別になにか共通するモノがあるような気がします。また、
Z4 2.2L にも乗りましたが、いやはや、本質的なところでの10数年のギャップ
をあまり感じなかったと云ったら、諸兄に怒られますでしょうか?

ホント皆さんいい方ばかりで、535無事生還の暁には居酒屋でお礼したいくらい
に思っております。(「料亭」にご一行様ご招待と行きたいところですが…。)

これからも、よろしくお願いします。

Re:(10) No.6384 おんぼろM5 - (2006/08/24(Thu) 23:06:48)

naochanmanさま、ご丁寧なお返事、感謝です。
文面に明るさが感じられ、主治医や費用の目処が立ったようで何よりです。
メンテナンスや修理は自分では出来ないこと多いですから妥当な(安いに越したことありません
が)金額で丁寧に面倒を見てくれる主治医が居るか否かは大問題と思っています。
身近に良い方がいらっしゃって良かったですね。
町工場なら車種を問わずに頼めるので、車種を換えてもお付き合いできるし乗り方や使い方を知
った上で「そろそろここは交換」みたいな予防にも繋がると思います。これは、長く乗っていれ
ばご自身でもある程度判ることですが、プロのアドバイスは貴重と思います。

わたしが経験した535ですが、深夜の山道お試しコースでは、乗り継いだ3台のE34の中で一番乗
りやすく、一番速いクルマでした。
細かなことは割愛しますが、M30エンジンの底力というか、実際に踏んだときにクルマを前に出
すトルキーな性格とATとあいまって踏めるフィーリングは侮れません。
結構な実力派だったことを乗り換えてはじめて知りました、良い車だと思います。

なお、こういう使い方をしてもATは20万キロ以上ノントラブルで乗りきりました。
やったことは車検毎のオイル+ストレーナー交換と無用な急発進はしなかったこと、それにマニ
ュアルでシフトダウンするときにアクセルを軽く踏んで回転を合わせるようにしたくらいです。

エンジンも、基本的にノートラブルで過ごせました。10万キロ過ぎに社外カムに交換したためヘ
ッド回りを面研とともにリフレッシュしましたが、それまでのノーマルカムは幸い音も出さず、
目立った減りもありませんでした。
やっていたことは、半年か5000〜7500km毎オイル交換と交換2回毎のフィルター交換、車検毎の
タペットのクリアランスチェックだけです。
今思えば、すごく優等生だったと言えますね。

これからの作業でしょうから、しばらく掛かるのではないかと拝察します。
まずは、傷みの程度で、ガスケットと水回りの消耗品交換だけで済ませられるか否かですね。
ガスケット交換だけで済むのであれば、ヘッドには触れずにおくのも選択肢でしょう。
前に書いたとおり費用見込みが半分程度になると思います、この差は大きいです。
止むを得ずヘッドに手を入れるとなったら
費用を有効に使うように「ついでの作業」の相談を工場とするのも有りだと思います。
また、作業過程をご自分で見てみたり記録に残す(工場にお願いしても良いですね)のも良い
し、可能なら、できる作業をやらせてもらうと良いのではないでしょうか。

足回りもあちこち傷んで来る頃と思いますので、直しがてら自分なりのモディファイを加えてみ
るのも楽しみになると思います。
古いクルマいじりは、始めるとなかなか切りが無いのも事実ですが、コツコツ手を加えていく題
材にはもってこいのE34だと思います。
もちろん、きっかけは「故障」や「不具合」ですから一つもいいことありませんが、そこは気の
持ちようです。

シリンダー容積の件、わたしも昔に同じことを聞いています。
現在の技術水準でいうと単筒あたり500ccがコストと効率のバランス点と聞いています。
熱効率を考えると、もっと大きいほうが良いのでしょうが、ピストン強度や重量の問題で高回転
させられない、これより小さいと表面積と容量の関係で熱効率が落ち(燃費に影響が出る)、摺
動抵抗も割高(出力に影響が出る)になってくるというやつですね。
コストを掛けて詰めて行けば解決できる部分もあるのでしょうが、量産エンジンには向きません
ね。確かに、世の中の排気量が大きいエンジンでは気筒容積が500cc前後のものが多く、これを
大きく外れる場合には特殊なクルマと言えます。
2リッター以下のエンジンでは、回転でパワーを稼ぐ必要や振動の問題もあってか単筒容積が小
さくても4発主流ですね。とはいえ軽にまで4発が必要か?ですが、振動が少なければ強度を
落とせるので軽量化できる、という図式もあって「高級感」と合わせての選択なのでしょう。
新素材が生まれ、超軽量高強度のピストンなどができれば6000cc6気筒で600馬力なんてのもで
きるかもしれませんね、なんだかトラックみたいであまり乗りたいとは思いませんが・・・。

わたしも自分の車をやっつけなければならないのですが、先日、ウマにかけてもぐっていたら暑
さに負けて眩暈を起こしました(笑)。
常に「楽しみ?」を、大きい不具合、小さい故障、自分でタネを撒いた不都合などなど・・・与
えてくれて、永遠に完調にしてやれないのでは・・・と思っているところです。

今は修理を兼ねながら「流して速い」と「飛ばすと楽しい」を漠然とした目標にして手を入れ
ています。そうそう、ガソリン急騰もあって最近は「燃費向上」も重要テーマです。
実際には修理と無関係に手を入れることの方が多いのですが、無理せず楽しんでいます。
シャカリキになって山道に入っても、所詮1.8tもあるセダンです。絶対的なことを言ってもた
かが知れているので「自己満足」を楽しんでます(笑)。

みなさんも、頭を抱えながらいろいろ試されているので、アドバイスを求めれば様々な選択肢を
入手できると思います。
お気の毒ですが、泥沼にはまって欲しいと密かに願っています(笑)。

無理せず、楽しく、コツコツとやりたいもので

Re:(11) No.6390 naochanman - (2006/08/26(Sat) 18:33:05)

おんぼろ様、こんにちは。昨日正規ディーラーから535を引き取り、来週月曜に
紹介されたメカさんのショップに運び込む手配を済ませ、皆さんからの数々の励ま
しを得て、落ち込んでいた気持ちもかなりリカバーしてきました。今は、面研後の
トルクアップに胸をワクワクさせています。ついでにアドバイスを頂きましたスラ
ストアームのブッシュ?を始め、足回りも見てもらおうと思っています。おそらく
本来の調子ではないことをうすうす感じていますので。

私も535の捨てがたさを感じたのは伊豆のアップダウンの多いタイトなワインデ
ィングでした。コーナリングでシフトダウンせずに立ち上がっていく、そのトルク
とギア設定がストレスを低減してくれます。小排気量高回転型のエンジンではどう
しても細かくシフトを繰り返すはずの場面で、ズオオ〜ッと、引っ張ってくれるの
です。最近のATは良く出来ていてシフトショックもタイムラグも少ないのでしょ
うが昔のプアな「忙しそうな割りには走らない」車で同じ道を何度も走った経験
からは、目からウロコでした。ハンドリング・コーナリングも同時代の同車格であ
るクラウンやセドリックと比較すると、1.8トンボディがまるでスポーツカーのよう
です。

以前K100RSとスズキのRGγでツーリングするハメになり、一定区間のシフト
回数をチェックしたことがあります。同じペースでKは106回のところRGγでは
ほぼ360回、3倍以上のシフトチェンジをしていた事が分かった事があります。

RX8やGT−Rと先日のZ4を比べても同じ印象があります。BMWはスポーツ
カーといえども公道を走る車として必要な低速トルクを確保してあり、公道で走る
限り、そのほうが結果的に良い(速い)という事を知っているのではないかと思い
ます。

かなり前、西伊豆の海岸沿いのタイト&ナローなコースをR100RSでH社1100
スポーツバイクとデッドヒートしたときも同じ経験をしました。殆どストレートが
無く、90度以上曲がったコーナーばかりのコースでは、2倍の馬力を持つことよ
り、中間域の有効なトルクとエンジンの付きの良さが勝負です。こんな古臭い空冷
OHVエンジンの後塵を拝するとは彼も思っていなかったようで、後日、信州で再会し
た時、彼のバイクはBMWに替わっていました(笑)。現在まで手元に残った3台の
BMWバイクも結果として残ったというわけで、国産も10台以上乗りましたので。い
わゆるBMWを盲信しているつもりはないのですが…。

当面、この535と付き合っていきたいと思っていますが、より新しいBMWにも
興味があります。年代ごとにどこがどう変わったのか、進化したのか或いは失った
ものがあるかなど、このサイトを通じて知ることが出来たらいいなと思っていま
す。それでは、くつろいだ週末をお過ごしください。

次の記事へ