メンテナンスQ&A

'91 535iのエンジントラブル

E34メンテナンスNo6337



No.6337

'91 535iのエンジントラブル

naochanman - (2006/08/16(Wed) 17:01:39)

’91 535iに乗っています。いままで大きなトラブルもなく、ハードな乗り方をし
て来たわけでもないのですが、最近ラジエーターの冷却液にオイルが混ざり出し、
マヨネーズ状になって出て来るようになったかと思ったら、今日とうとうアイドリ
ングがゴトゴトと不安定になり、水温計が5分もしない内に振り切れるほどに上昇し
冷却液を噴き出すような状況になってしまいました。ヘッドのガスケット切れによ
るものなのかと想像しておりますが、それ以外に考えられる原因はないでしょう
か?スタンドのメカニックさんはヘッドが割れているんじゃないかと云っており、
そうなるとパーツを本国から取り寄せとなり、とんでもない費用と日数がかかると
いわれへこんでおります。どなたか参考となるアドバイスいただければ幸いです。
 

Re:'91 535iのエンジントラブル(1)

No.6340 おんぼろM5 - (2006/08/16(Wed) 19:40:45)

クーラントがコーヒー牛乳色の泡になったら間違いなくオイル混入です。この泡は
比較的少量の混入でも出るので、どの程度の混入かは判りません。
混入場所でもっとも可能性が高いのはヘッドガスケットでしょう。
その原因としてオーバーヒートが一番に上げられますが、今はそんなことどうでも
良い状態になっていますね。

今の状態ですが、文章ではアイドリングの不安定(ゴトゴト音)が先で、オーバー
ヒートが後のように書いてありますが、間違いありませんか?
この順だとちょっと?なのです。

まず、オーバーヒートですが、リザーバーを覗いて泡の確認をされているのですか
ら、今回も水の量は十分と考えて良いですね。

アイドリングが5分間、電動ファンもまわる状態でオーバーヒートするとなれば水が
まわっていないことを疑います。
サーモスタットが開いていない可能性やウォーターポンプを疑いますが、ウオポン
で急死は考えにくいのでサーモスタットの不良の可能性が高いです。
あれ、壊れるときは一気に開かなく(著しく開きが悪く)なります。

水の量が少なくてオーバーヒートすることもありますが、ファンカップリングがヘ
タってベルトでファンが仮にまわり難いとしても、水温が上がれば電動ファンがビ
ュンビュンまわって少ない水でもある程度冷やします。アイドリングで水量が少な
いことが原因でオーバーヒートするとなれば余程少ない状態です。

水が急速に減る原因として、ホースの破れ、ラジエーターの穴開き、嫌な話ですが
ヒーターコアの穴開き等の水路の穴開きも考えられます。
しかし、クルマから降りて、様子を見ている中で起こったことを考えると、これも
ちょっと・・・。
それだけ多量に一気に抜けていけば、クルマの下にクーラントが漏れないわけがあ
りませんから。

オーバーヒートが先でアイドリング不安定があとなら、不安定はオーバーヒートが
原因と考えて良いでしょう。
オーバーヒートではノッキングも起こりますし、DME制御おかしくなります。まとも
回らないからオーバーヒートです。
走行中のオーバーヒートでエンジンが自然に止まってしまうまで走らせたわけでは
ないので、エンジン本体の(ヘッドガスケットは交換です)無事を祈ります。

水の漏れが無いとして、水の回りを確かめる方法はあります。
ベルトの張りを確かめます。
エンジンが冷えている状態でリザーバーのキャップを外してエンジンを掛けます。
(圧を掛けずに沸点を下げる為と、すぐに沸騰を知るため)
ラジエーターに水を掛けながらアイドリングを続けます。
それでオーバーヒートするなら水が回っていないと考えて差し支えありません。
オーバーヒートで沸騰したならすぐにエンジンを止めてください。
回していても冷えないので止めるしかありません。
(ヒーターで冷やす手もありますが、そこまですることはないでしょう)
キャップを外しての沸騰なら、100℃そこそこで大禍ありません。
次に、用心しながら(濡らした軍手をはめるなどして)水を掛けていたラジエータ
ーを触ってください。
生ぬるい程度や、ちょっと熱い程度ならエンジンからラジエーターに水が回ってい
ないのは明らかです。

もし、書いてあるとおりにアイドリング不安定のあとにオーバーヒートが起こった
となるとアイドル不安定とオーバーヒートは原因が別の可能性が高いです。

①原因がヘッドガスケットの場合:ひどくガスケットが抜けてジャバジャバ燃焼室
に水が漏れると、入りこんだ水の分だけ圧縮が上がり抵抗になってアイドリング回
転が不安定になる可能性はあります。そんなに入るなら圧縮で押し出される分もあ
るので、なんとも言い難いのですが「可能性の一つ」として。
そして、水量が減ってオーバーヒートに至るコース。
ですが、535の冷却水容量は確か6〜7リッターあります。それがアイドル5分間で半
分以上シリンダーに入るというのは考え難い漏れです。他の原因でしょう。

この場合、水の量が多くシリンダーに入ったとすればコンロッドを曲げてしまう可
能性もあります(空気は圧縮できるが水はできないため)。
もっとも、そんなに多量の水が入る前にテールパイプから異常な水蒸気を出すでし
ょうが・・・。ほんとに、これは考えがたいので可能性だけです。
万一、これだと腰下にも及ぶのでおおごとです。

②サーモスタットとガスケットの場合:ヘッドガスケットの抜けは、自然劣化もあ
りますが、きっかけとしてオーバーヒートが身近です。
サーモスタットの開きが悪くなって(あるいはウオポンの不良で)、知らないうち
にオーバーヒートさせていませんか?
WaterTempアラートがあるので気付かないことは考え難いですが・・・どうでしょ
う?
それとシリンダー内への水の混入の複合が、同じ時に起こったケース。
アイドリング不安定とオーバーヒートは別の理由ということです。

③ご自身でボンネットを開ける方では考え難いのですが、ベルト緩みでウオポンの
回転が少なくなっている可能性も残るのですが、ウオポンの負荷は小さいのでちょ
っと考え難く、ウオポンの焼き付きや固着以外には、あくまでも可能性です。
ベルト周りでは、例えACコンプレッサーがロックしたとしても、ウオポンのベルト
は別なのでエンジンが回っていればウオポンは回ります。
コンプレッサーがロックすれば、圧力センサーが電磁クラッチを開放して空回りす
るはずなので、これも可能性は低いですね。
仮に電磁クラッチが固着して開放されない場合でも、摩擦熱でベルトから煙が出る
のできっと驚くでしょう。なので、この可能性も低いです。

アイドリング不安定(このとき水温は正常)その後にオーバーヒートという場合に
は上記①(可能性はほとんど無いですが)以外は、おそらく別の原因が複合的に絡
んでいると思います。

短い文章だけでは判断しかねますが、水路にオイル混入は間違い無さそうです。原
因がヘッドガスケットなら交換です。オーバーヒートさせているので、用心も兼ね
て必須でしょう。
ヘッドガスケットの交換にはヘッドを剥がすので、インマニ、エキマニのガスケッ
トも要交換です(根性で再使用も良いですが、勧められません)。
もちろん、水周りのホース類も交換です。特にヒーターホースはこう言うときに替
えておくのが得策です。
サーモスタットかウオポンも怪しいところですが、今まで無交換なら無条件で交換
です。ヘッドを剥がすので、ついでの簡単な作業のため、例え悪くなくてもやって
損はありません。
ファンカップリングも確かめましょう。

最低でも、これだけは必要です。

水ラインに混入したオイルは簡単には抜けません。少量でもコーヒー牛乳泡は出ま
す。水ラインをキレイに洗浄しても、おそらくコーヒー牛乳泡との縁はなかなか切
れないでしょう。

ディーラーに持ち込めば、オーバーヒートの一言でヘッドやシリンダーの歪みも見
られます。歪んでいるとなれば「交換」を勧められるでしょう。こうなると笑っち
ゃいますから目をつぶるしかありません(笑)。
M30の鉄ブロックは頑丈ですから歪むことはまずないでしょう。でも、ヘッドは何と
もいえません。
ディーラーを避けて街の工場に出し、これら修理のついでに軽く1mmくらいヘッドの
面研(ヘッドのシリンダーとの接合部を程度研磨すること)すれば、別のエンジン
になったような回り方をしますよ。
費用も面研代が上乗せされるくらいのものです。(ただし気軽に削るなら1mmを限度
にしてくださいね。これくらいがノーマル+αで安全確実です)

費用は確かなことは言えないので、ディーラーで見積もりを取って、町工場で聞い
て回ると良いのではないでしょうか。
535は難しいエンジンではないので、そこそこの工場なら難なくこなせるエンジンで
す。もちろんBMWの経験が豊富なところならベターなことは言うまでもありません。
M30にもクセがあるので、規定値だけがベストではありませんから。
ガスケットが意外に高価ですから、ウオポンとサーモの交換込みで10万円で上がれ
ば「こりゃ安い!」と思って間違いないと思います。
面研も良い内燃機屋が近所にあれば、外したヘッド持込で2万くらいでしょうか。削
った後の水路・油路等のホーニングは自分でやるか工場に頼めば良いです。
面研をしたらプラグの熱価を1番2番上げ(冷え型にする)てやってください。

長くなりましたが、535はエンジンも含めてムードのある良い車だと思います。
大したこと無い原因と、浅い傷であることを陰ながらお祈りします。

Re:'91 535iのエンジントラブル(2)

No.6341 naochanman - (2006/08/16(Wed) 20:30:32)

おんぼろM5さん←なんだか失礼な感じですみません。
懇切丁寧なご解説を下さいまして、心より感謝申し上げます。もともとメカは嫌い
ではないので、ご説明沁み入るように理解できました。
今まで、さしたる不具合も無かったのに、この暑さで急にあちこちおかしくなりま
した。不具合発症の順序は以下の通りでした。

○ひと月前…クーラントのレベルチェック時、乳化したオイルがリザーバーから出
 てくる。SyntheticOilを入れたので、その浸透性の良さが古いモデルのガスケッ
 トから沁み出したと勝手な解釈。通常のマルチグレード鉱物OILに交換。
○スタンドのメカさんが、「ファンカップリングが、まともに動いてない」との事
 で交換。確かに熱くなるとブワ〜ンと廻るのを確認。その際、メカさんの勧めに
 より、ラジエーター洗浄液を充填。
○先週末、乗車後“COOLANT LEVEL"のサインが出て、チェック、水の補充。
 洗浄液が沸点が低いので蒸散が激しいのだろうと勝手に解釈。この頃から、いま
 までスムースであったアイドリングが、不整爆発のようにゴトゴトするように…
○一昨夜、外出のときバックミラーにマフラーから水蒸気が出るのを「いまど 
 き?」…と、不思議に思う。が、そのまま走行。水温計は中央を指していた。
○その5分後、水温計が急激に上がり始め、HEAT ALERTのチャイムが鳴り、針は一
 番右にまで振れたので、一旦停車。コンビニでペットボトルの水を買い補充。
○騙し騙しようやく帰宅し停車したら、下からラジエーターの水がドップリ漏れて
 いた。
○現在に至る。

という訳です。それにしても今まで水温計はいつも中央のままでしたしオーバーヒ
ートをさせたような実感が無かったものであわててしまっている状況です。
古くて天井も垂れ下がり始めていますが、小振りのレザーハンドルと3.5lの野太い
パワーが好きでいろいろと問題が多いモデルのようですが、なるべく乗り続けたい
と思っているものですから。アドバイス本当に助かります。   

Re:'91 535iのエンジントラブル(3)

No.6343 おんぼろM5 - (2006/08/17(Thu) 00:31:50)

時系列の書きこみ拝見しました、お気の毒です。
なんだかんだ言ってもトラブルは経験しない方が良いですからね。

今回については、イワンさんもおっしゃるように
ヘッドガスケットの抜けは間違い無いです。
これは確実です。

わたしも、ずっと前にE34/535('88の初期型)に乗っていたことがあります。
E28からの乗り換えだったので、日本車では考えられないトラブルには慣れていまし
たが、乗りかえるまで20万キロ以上を走らせました。
幸いエンジンとATはオイル交換を定期的にするだけでノントラブルで走り切りまし
た。(エンジンに少しづつ手を入れたのでヘッドガスケットは2回替えましたが)
なので535は良く知っており、今も好きなクルマの一つです。
わたしのは減速比3.91のデフが付いており(naochannmanさんのは'91なので4.1と
思います)、高速に乗れば流れをリードする速度で走っても10km/l以上を軽々出す
省燃費車でした。

話は戻って次に、水漏れ。
これが何処から漏っているかです。
クルマの下がクーラントという大量の漏れとなればホースかラジエーターでしょ
う。
なにより量が多そうなので、ボンネットを覗けば判るでしょう。

ホースの傷みは温度の高いアッパーの方が傷みが激しいので確認してください。
ロアが先にダメになる可能性は低いです。

ホースは普通に車検に出しているなら2回に一回は必ず交換されていると思います。
ドイツ車は全般的にエンジンの運転温度の設定が高いので
自分で弄らずイージーに日本で使うとなれば車検毎に交換が無難でしょう。
(値が張るパーツではありませんので、ベルトと共に毎回は交換は安心料です)
リザーバーのキャップを開けて沸騰させても大禍無いと言ったのは
100℃ソコソコなら、通常の運転温度とそう変わらないからです。
そんな温度と圧が掛かる状態で使用されるアッパーホースだけでも「毎回」替え
相対的に低いロアでも2回に毎に交換が最低限のラインといえます。

ホースからの漏れならガスケット交換のついでに替えるパーツですから費用は何と
いうことありません。

ホースでなければラジエーターでしょう。
コアに穴が空いたか、コアとボディーのカシメがダメになったか
ホースの取り付け部が折れたか・・・そのどれかでしょう。
いずれにせよアルミラジエーターなので交換です。
(昔は真鍮のラジエーターをロウ付けで直しましたが)
ディーラではお高いですよ、ラジエーターは。
社外品が出ていると思いますので、探してみては如何でしょう。
概ね6割程度(4〜5万くらい)で入手できると思います。
時々粗悪品もあるので、クレームの効く日本の業者(代理店)が売っているものが
良いでしょう。

それに前にも書いたウオポンとサーモ。
どちらも驚くほど高価なパーツという訳ではないので、工賃の面でもついでにでき
るこの際に交換しておく事をお勧めします。

すでに15年経った古い車ですからノーメンテと言う訳には行きません。
パーツの寿命には面白いタイミングがあって
壊れるときには、割りとあちこちがポンポンポンを立て続けに壊れるものです。
なんだか、直しても直しても・・・と言う気分になりますが
一巡すると何事も無かったようにしばらくは平穏です。

535のクセが判ればイワンさんの言う予防で気分良く使えると思います。
それには34をよく知るメカと親しくなるとよいのではないでしょうか。
傾向的に「次はここが壊れそう」とか
「そろそろやっておくと良いよ」といったアドバイスが貰えます。
一番身近な情報源はディーラーのメカ(フロントではありません)でしょう。
準チーフクラスのメカと個人的に話ができれば得る事は多いでしょう。
身近な工場で34を扱う数が段違いに多いところですから
傾向も対策もオフィシャルに掴んでいます。

BMWの専門店も良いです。
ですが、何処にでもあるものではありませんので探すしかありません。

BMWは珍しい車ではないので
そこそこの工場であれば経験を持っていると思います。
E34は電子制御が初期なので町工場でも十分弄れます。
そうした主治医は、人づてに聞いたり
ご自身で見つけたりして関係が築ければメンテも維持も楽になると思います。
部品持ちこみで交換を頼めるようになれば
社外品をご自分で安く買って持ちこみ、工賃のみで修理することもできます。
工賃も、町工場ならディーラーより安上がりのはずです。

足回りのブッシュなど、信じられないくらいヘボで
傷みますからこれまた定期的な交換が必要です。
耐久性が弱いブッシュを使っているのに
バランスはシビアに組まれているフロントなので影響がすぐに出ます。
平坦路でブレーキを踏んでステアリングにブルブルという振動を感じたら
この足回りのブッシュがダメになったと思ってください。
ノーマル15インチでは出にくいのですが
インチアップして、オフセット値が小さくなっている場合にはよ〜く判ります。
交換すると見違えた乗り味に戻るので、放置しておくのは勿体無いです。

また、10万キロから15万キロの間に寿命を迎えるパーツも多いです。
このあたりが一つの山かもしれません。
そうした面でも、身近で気楽な主治医は持っていたほうが良いでしょう。

エンジンそのものは丈夫ですからクルマの寿命まで元気に回ると思います。
ただし、アイドリングでの油圧が低い傾向があるので渋滞ばかりでオイル管理が悪
いとカムに段付き磨耗を生じる事があります。
(日本の渋滞地獄を考えて作ってるわけではないですから・・・)
こうなるとアイドリングが乱れて調整不能になります。
直すにはカム(ロッカーアームも)の交換が必要になり、猛烈にお高いのでご注意
ください。
オイルは化学合成でも良いのですが、問題は粘度です。
同じM30ベースのB10-3.5/1はカストロRS(化学合成)が指定でしたから。
夏なら20W50、冬でも15W50くらいの粘度ががあると良いと思います。
なんといっても設計が古いエンジンですからある程度固いほうがエンジンに合って
います。
定期的な交換が必須ですから半化学合成や鉱物油でもOKですが激安やガソリンスタ
ンドのオイルは避けたほうが良いでしょう。スラッジや生成物が気になります。
今回の修理で圧搾空気での水路洗浄や油路洗浄をすると思いますが、10万キロを目
安にオイルラインの洗浄をやってみるのも良いです。ヘドロのような生成物やスラ
ッジがドロドロ出てきます。

>○ひと月前…クーラントのレベルチェック時、乳化したオイルがリザーバーから出
> てくる。SyntheticOilを入れたので、その浸透性の良さが古いモデルのガスケ
> ットから沁み出したと勝手な解釈。通常のマルチグレード鉱物OILに交換。

化学合成オイルの浸透性をご存知で結び付けるとは只者ではないですね(笑)。
確かに浸透性に優れる一面でオイル滲みの原因になるかもしれませんね。特にベン
ツの直6のフロントカバーでは良く言われますが、あれは設計のミスも要素として大
きいです。オイルが溜まる形状なので、粗悪なゴムのオイルシールが熱でヘタれば
滲んで当然です。ちなみに北海道ではオイル漏れは激減します。使用される環境
(気温)も要素として重要みたいです。M30ではカストロRSの15W50なら安心して使
えます。

>○先週末、乗車後“COOLANT LEVEL"のサインが出て、チェック、水の補充。
> 洗浄液が沸点が低いので蒸散が激しいのだろうと勝手に解釈。この頃から、いま
> までスムースであったアイドリングが、不整爆発のようにゴトゴトするように…

冷間で適正水位に入れたクーラントが3週間くらいで膨張する温間でロワまで下がる
ことはまずありません。密閉式のラジエーターはメンテナンスフリーで、そうそう
減らないのはおそらくご存知と思います。
判っていてもなかなかオオゴトには結び付けませんよね。この経験で、次回は「漏
れ」にも疑いを向けて、症状の観察に行きますね(笑)。
わたしも、こうしたことの繰り返しです。

ゴトゴトの理由は不明ですが、水が入って爆発が不均等になったのかもしれません
ね。水が入ったのはおそらく1気筒か多くても隣り合わせの2気筒でしょう。
ガスケット交換時にヘッドを剥がせば判ると思います。
ヘッドの面研は別にして、カーボン落としはやってやりたいですね。マニとの段付
きも取ってやりたいものです。吸気の段つきを取ってやるだけだけでも違いが出る
と思います。仮組みしてズレを見れば良いだけですし、削るのはリューターがあれ
ば比較的簡単ですから良いチャンスです。

これからも、いろいろ起こるかもしれませんが、メカに興味がおありという事なの
ですぐにツボなどを見つけられると思います。
コツコツ修理の都度+αで手を入れれば愛着や満足度も上がるでしょう。
また、トラブルを無理やり楽しみの方向に持っていくこともできると思います。
ご自身に合ったやり方、主治医(工場)を見つけて、気に入ったクルマを気楽に
(納得しながら)維持できると良いですね。
そのうち、場所さえあれば、ご自身でそこそこ弄れるようにもなるのではないでし
ょうか。

Re:'91 535iのエンジントラブル(4)

No.6347 naochanman - (2006/08/17(Thu) 10:32:02)

おんぼろM5様、(←どうもこう呼びかけるのに気が引けます。)
4輪の方は素人に毛が生えた程度の知識・経験しか無いのですが、BMWのバイク
3台保有しておりバイクについてはかなりオタクにショップとお付き合いさせても
らっているため、おんぼろM5さんのメカニズム解説を本当に面白く読ませていた
だいております。
この535iは同時期に販売されていたBMWバイクK100-2バルブになんだか
ソックリな感じがしてます。シャープではありませんが、ソフトで太い。まるで
「健康で逞しい農家の青年」見たいな車ですね。おんぼろさんのおっしゃるとおり
排気量の割には減速比が高めに感じることがあります。3.91くらいあってもいいの
ではないかと思うことがあります。
ご指摘のラジエーターホース類はやはり先日漏れて交換したばかりです。仰るとお
り、アッパーが割れました。(笑)
ウオポンとサーモも今回ついでに交換します。

なんだか、おんぼろさんがノストラダムスに思えてきました。
先日ブレーキング時にハンドルのブレを感じ、ロアアームをアルミの純正品に交換
し、多少ハンドリング感は改善されたのですが、ブレーキング時のブレは納まりま
せん。他に何を交換すればよいのでしょうか?ホイールは純正16インチでタイヤ
はREGNO-GR8000、225/55/16です。前のUNIROYALに比べ、格段に
走行感、グリップ共に向上したのですが、このブレが納まりません。

その他、OIL等に関する貴重なアドバイス、守って行きたいと思います。
化学合成オイルの浸透性はバイクに使って、そこいらじゅうから滲み出て来た事か
ら知りました。

ゴトゴトは単純に、圧縮漏れによるものではないかと想像しています。
ちょいと踏み込めば、普通に吹け上がりましたので。

とにもかくにも、皆々様の親切なアドバイスの数々、感謝感激しております。
日本の国に感謝!ってな感じです。

Re:(5) No.6348 おんぼろM5 - (2006/08/17(Thu) 14:12:56)

K100ですか、良いですね。横に寝かせた4発でしょ。ブーっとトルクで持っていきま
すよね。
はじめて乗ったとき「自動車だ」と思ったことを思い出します。
わたしはR90Sの時代なので、R100RSが出てこんなの乗れないと思った世代です。
知人は今もスクリーンが曇って黄色くなったR100RSでオイルを燃やしながら走って
います。丈夫なのは確かですが、そうとうみすぼらしいのも事実です。
Kシリーズ以前ですから、世代にちょっとギャップがありますね(笑)。

化学合成油を入れて滲みまくった・・・となると外車ですね。
古いわたしの時代でも、日本車ではSRとXTを除いて、そうは知りません。
マフラーから油煙や雫、煙幕を吐き出す2スト連中も棲息していましたが
4ストで漏らすのは少なかったです。

外車は化学合成でなくても漏れまくるイタ車もありますし
エンジンを掛けているだけでネジが緩みまくるアメ車もありますね。
イタ車には、エンジンが一旦止まったら
冷えるまで絶対に掛からない剛者もありました。
一緒に出かけても、エンストさせたら置き去りです。
最近のモデルは、キック一発で再始動できるので驚きですが
相変わらずアイドリングでは壊れた機械のそのものなのはご愛嬌でしょうか。

漏れてないところに滲みが出たところを見るとドイツものではないでしょうか。
羨ましい限りです。
わたしはすでに単車を降りてますが、懐かしく思い出しました。

ステアリングの振れですが、アルミのロアアームとなるとコントロールアームと呼
ばれている横方向(真横に向けて取り付け)を規制するアームを交換されたのだと
思います。
E34の弱点は、通常ならテンションロッドなどで固定される前後方向の位置決めを受
け持つスラストアーム(ストラット下部から斜め後方に延びた鉄製のアームで後方
から突っ張って支える形式を取っています)のサブフレーム取り付け部のブッシュ
が弱いことです。
ホイールバランスがきちんとしているのに起こるステリングの振れは、このブッシ
ュの傷みで起こる事が多いです。
このブッシュ、乗り心地を確保する為に、路面からの衝撃をサスの上下動だけでな
くブッシュのコンプライアンスを利用して後方へも逃がしています。
Dレンジに入れてブレーキを踏んで止めると前輪が後ろに移動するのが判るくらい動
きます(パッとはなすと前輪が前に行きます)。
このブッシュがヘタると前後位置決めが甘くなり、些細な振動を増幅してブレにし
てしまうようです。
なので、ここを替えているかです。

この現象は、必ずどなたにも出るものなので
長く乗っておられる方なら、みなさんよ〜くご存知です。
ファンベルトと同じ類の「定期交換部品」と考えてください。

このブッシュの交換には油圧プレスでの圧入が必要で、パーツ代もそこそこしま
す。ストラット側のラバーブーツも傷むものなので社外品のブッシュ圧入済みの新
品を入手するのも手でしょう(費用的に驚くほどは変わりません)。
ブッシュには車格や重量によっていくつか種類があります。
どうせ替えるなら、より重量の重い540や7・8シリーズ用を組んだものを使うのもお
勧めです(程よい締まりで具合が良いと思います)。
ピロ部にまだ締まりがあるならブッシュだけを打ち替え、グリスを詰め替えて交換
もありですが、社外新品と費用的にどうか・・・悩んでみてください。

単車のオイルについてですが、最近の自動車エンジン用の高性能オイルを単車に無
条件で流用するのはちょっと考え物です。
理由は、単車のエンジンオイルにはミッションも同じオイルで潤滑している為ギヤ
の噛み合いに対するせん断耐久性も強く求められるからです。
エンジン潤滑では優れた性能を持っていても、ギヤ噛み合いに堪えられないポリマ
ーでは単車のオイルには向きません。近年の化学の進歩で高度化する添加薬剤も決
してオールマイティーではないようです。
もう一つ付け加えれば、湿式多板クラッチへの影響もあります。
かつてのトラやW1のようにエンジン・ミッション別体なら問題無いですが。
昔のオイルはムヅカシイこと言わずに済んだのですが・・・高度化は面倒もありま
す。
このあたりのオイル銘柄の良否は、単車のオタクショップなら掴んでいるのではな
いでしょうか。
ついでにオイルメーカーについてですが、一般論として2ストオイルを作っているメ
ーカーの方が技術水準が高いといえる・・・という迷信?があります。
2ストの高性能オイルの方がオイルに対する成分や技術的要求が高く、それを実現さ
せていることが技術力の証明という論法です。
おまじないみたいな話ですが、銘柄選びで迷った時には物差しの一つにどうぞ。

Re:(6) No.6350 naochanman - (2006/08/17(Thu) 16:20:02)

おんぼろM5様、
いやはや驚きです。R90Sは今も憧れ続けているBMWのひとつです。あのボカ
シカラーはなんとも云えませんねぇ…。私の他の2台は'79R100RS(銀紺)
と'82R65LS(銀)です。100(ATEのブレーキ)のほうは結構手を入れてお
り、室内保管ですのでおそらく同年代のものではピカ一にキレイです。10万km
を超えましたが、マメにメンテしており、メーター読み205km/h現役です。2
台とも中古で入手したのですが、実はK100が最初のBMWです。1日で1250k
m(東京-九州)を走破しましたがあまりにもシレッと走ってしまい、かえってシラ
けるほど顔色ひとつ変えないのでOHVに逆行したわけです。このKは一体誰が使
い倒すことが出来るのだろう?って小憎らしく思うほどタフですね。プラグ交換の
とき、ライトでシリンダー内部を覗きましたら、5万km時で、まだホーニングの跡
が残っていました。しかしOHVのほうがノロても熱っぽさがあってEmotionalっ
てやつですかねぇ。最新のBMWバイクは日本では"速すぎ、走れ過ぎ”の気がして、
あまり触手が伸びません。

オイルに関するアドバイスもありがとうございます。単車はValvolineを使ってい
ます。
535の方は、今回スラストアームのブッシュもチェックしたいと思います。

なんだか、凄いサイトを発見しうれしいです。これからも皆様どうぞよろしくお願
いします。知は力と申しますが本当にお力を頂きましてありがとうございます。

Re:(7) No.6353 おんぼろM5 - (2006/08/18(Fri) 10:18:53)

BMWのボクサーはメンテさえしていれば丈夫ですよね。
リッターバイクともなればシャフトのメリットも大きいし。
長い目でみるととても合理的にできているような気がします。
そのうえ「特徴」も「味」もあるので、好みならとても満足できるのではないかと
思うのです。
単車環境は羨ましい限りです。

BMWの4輪にも通ずるところがあるように思います。

基本的な機械部分、特にエンジンや駆動系はきっちり作ってあるので弱いところを
押さえていれば丈夫で耐久性は素晴らしいと思います。
(場所によっては意図的に弱くしているのかもしれませんが、意図せず弱いところ
も多いのが実際ではないでしょうか)
次世代の39や46以降では失った「味」(良いところ悪いところ織り交ぜたものです
が)や走ることに対してスパルタンな面も色濃く残っていると思います。
機械回りでは、鉄の材質も含めて工作精度も組み立て精度も高いように感じます
(特にギヤ関係)。

お互いに古い機械ですが、好みとなれば無理せず気長に付き合っていきたいもので
す。
どうせ実用を語れば、日本製品には適わないし
「趣味・嗜好」の部分のウエイトが大きくて持っているようなものですから、辛い
気分にはなりたくないですよね。
突然ダバーっとオイルが漏れても「仕方ない」と笑って対応できると良いのです
が、まだ、そこまでの達観には到達していません。

ちょっとモノイリですが、できれば「ついで」の部分にも手を入れて復活させてや
れると良いですね。
単車乗りには余計なお世話でしょうが、バルブの当たり面も整える良い機会です。
ヘッドを剥がすと「ついで」にできることが多くて取捨選択に困りますね。
良い工場との巡り合わせを含めて、妥当な費用で内容ある作業ができることをお祈
りします。
こういうことをやっていると乗り続けざるを得なくなるんですよ〜(笑)。

Re:(8) No.6355 naochanman - (2006/08/18(Fri) 18:23:25)

おんぼろM5様、皆様、535を今日早速ディーラーに入庫しました。まずは見積
りがいくらになるかハラハラですが、代車に借りたカローラバンに乗っていると、
あんなボロでもやはり元々は高級車だというのが分かります。パワーもシフトのつ
ながりもすべての作動音も感触も、当然(壊れるまでの)走りも、やっぱりBMW
でした。

おんぼろ様←(なんだか、すんません。)
BMWバイクの縦置き水平対抗OHVツインは独特でホント面白いですね。新しい
ものになるにつれ、エンジンパーツや回転マスの軽量化が進み、吹き上がりは軽く
シャープですが、7kg近いフライホイールが付いたR100RSを5000RPMほど廻したと
きの回転迫力が好きです。SL(といっても汽車のほう)の躍動感とでも申しまし
ょうか。
650ccの方はまるでスーパーカブの大型版といった感じですが、トボトボと山間の里
を訪れるような秋の旅には、一切の気負いが要らず乾いたボクサーノートを聴きな
がらほのぼのとしてイイです。粋がって廻しても国産250ccとどっこい程度ですか
ら。たまに国産バイクにまたがると特に並列4気筒などではヘッドヘビーだなあと
思います。(またがって左右に揺らすと分かります。)そのため、ワインディング
ではあの形から想像するよりもはるかに切り返しが軽いものです。実用重視の旅に
向いたバイクですね。

そんなわけで今までは国産4輪に乗っていた為、車にあまり面白みを感じていなか
ったのですが、縁あって4輪もBMWになって初めて「走り抜ける喜び」に目覚め
てしまったわけです。

535が戻ってきたらご報告します。夏バテなどなさらぬよう皆様、ご自愛を。

Re:(9) No.6338 イワン - (2006/08/16(Wed) 19:10:38)

私の過去の経験からですと・・・同症状を経験済みです。
原因は、ヘッドガスケット抜けでした。

これは、535のM30エンジンの持病と言えるでしょう。
抜ける前に、定期的に交換するしか無いと思います。

Re:(10) No.6339 naochanman - (2006/08/16(Wed) 19:36:59)

イワンさん、レスありがとうございます。休みの一番使いたい時期にトホホッの状
態です。スタンドのメカさん曰く、ラジエーター一体型のオイルクーラーから廻っ
ている可能性、ヘッドが歪んだなどなど、恐ろしい話ばかりですが、そんなことも
ありえるのでしょうか?また、ガスケット交換の場合、費用は幾らくらい掛かるの
か教えてくだされば幸いです。

Re:(11) No.6342 ゴンザレス - (2006/08/16(Wed) 21:30:52)

大変でしたね。
何年か前に水蒸気が多いような気がして、距離もそこそこ走っていたので
(11万km)ディーラーでヘッドガスケット交換(のみ)をして貰いましたが、
確か11万位だったと記憶しております。
2番・6番が首の皮1枚の状態でした。

Re:(12) No.6344 たにやん - (2006/08/17(Thu) 09:02:47) □URL/ http://www014.upp.so-net.ne.jp/wonderfullife

私もヘッドガスケット交換しました。
コーヒー牛乳までは行かなかったのですが、クーラントの自然現象が気になって調べて貰った結
果、ガスケットだろうとのことで、ラジエーターのOH共々やって貰いました。
4年くらい前の町工場で13万くらいだったと記憶しています。
HPに簡単な顛末が書かれています。
参考になれば。

こう見ると、
M30は結構漏れてますね(爆)。
まさしく「もれなく」って感じで漏れてる(笑)。

Re:(13) No.6345 naochanman - (2006/08/17(Thu) 09:40:01)

たにやん様、レスを頂きましてありがとうございます。いままで本当に調子よく
M30でよく云われるアイドリングの落ち着きの無さにも無縁で、前に乗っていた
SOHC 525iとはまた違った「太いエンジン感覚」にハマって気に入っていた為、今
回の突然のトラブルに呆然としていたところ、こんなにも皆さんに応援していただ
きうれしい限りです。費用についてもとても参考になります。それにしてもこのサ
イトの素晴らしさとメンバーさんの温かさに感激です。

Re:(14) No.6346 naochanman - (2006/08/17(Thu) 09:48:07)

ゴンザレス様、現在走行わずか74000kmです。いままでエンジン自身はまるでヨタ
ッた感じが一切無く、先日、伊豆のタイトなワインディングロードでM30エンジン
の特性を実感し、惚れ直してきたばかりでしたので、何とか直して走り続けます。

Re:(15) No.6349 わか - (2006/08/17(Thu) 14:35:35)

はじめまして。
わたしのM30もヘッドガスケット逝きました。症状はほぼ同じです。
修理の際にバルブステムシールの交換、ラジエター及びウォーターライン
洗浄×3回、サーモスタット交換等を行いました。バルブステムシール
に関してはヘッドをおろしたついでにやったのですが安心感は高いです。
ただ、ガスケット抜け発見までに色々と試しながらひとつひとつ原因を
つぶしていったので金額はそれなりでした。
早期に治ることをお祈りします。

Re:(16) No.6351 naochanman - (2006/08/17(Thu) 16:24:09)

わか様、←この呼び方もなんだかオカシイですね。

皆さんが、実際に体験なさったことを知るというのは、本当に安心します。
財布は痛いですが、自分の子供だと思ってなるべくの事をしてあげようと決心しま
した。これからもよろしくお願いいたします。

Re:(17) No.6354 naochanman - (2006/08/18(Fri) 15:24:39)

ゴンザレスさん、レスありがとうございます。
皆さんのおかげで、症状と対応策、それにかかる費用の目算が立ちました。
一体何が起き、どうなるんだろう?という不安を解消してくださいまして感謝しま
す。また、よろしくお願いします。

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