カムの角度について
No.1973 なべっち [E34−520i] : 2002/08/22(Thu) 00:29:59 :
この前、エンジンのカムカバーをあけたら、カムと、それを回転させるチェーン類が
みえました。そのチェーンのギヤに、三角形の矢印みたいのがついていたのですが、
それは、なんの矢印なのか、どなたか教えてください。また、カムの調整方法とその
矢印はなにか関係あるのでしょうか。
カムの角度について(1)
田野倉/[E34-M5&E30-318&シボレ・>] : 2002/08/22(Thu) 23:50:58 :
単純にガソリンエンジンについて述べますね。
BMWだからとその部分に関しては他と異なっていると言うことはありませんので。
カムチェーンはクランクとカムのタイミングを合わせて、クランクの回転を
カムの回転に伝えています。
で、クランクの位置によって、一番シリンダーからそれぞれのシリンダーの
ピストンの位置が決まりますが、その時にそのピストンが吸入、圧縮、膨張、排気の
どの位置ににいるかによってカムから連動するバルブの位置が決定されます。
吸入状態では排気バルブは閉じ、吸気(インテーク)バルブは開いています。
圧縮状態では排気、吸気バルブともに閉まっている。
膨張(爆発直後)状態も吸排気バルブともに引き続き閉まっています。
排気状態ではインテークは閉じ、排気バルブは開いています。
(おおざっぱな説明ですよ。)
で、このカムの位置(バルブの位置)とクランクの角度(位置)を合わせるのに
カムスプロケットやクランク(フライホイール)にタイミングマークという
矢印の様な刻印があるのです。
で、カムの調整について言えば、
一般的にはあまりなじまない表現となります。
バイクやレースの現場ではカムの調整と言えば、カム山の形状を削ってカムその物を
作るようにして調整します。
と言うことで、カムの調整方法は...ヨシムラの様な有名チューナーなどに
依頼してやって貰うことになります。
俗に言う、ステージ1とかステージ2のカムなんて呼ばれることがありますね。
この場合、クランク位置に対してバルブのリフト量、タイミングが変わるので、
当然タイミングマークをずらして取り付ける事もあります。
で、DIYでヘッドカバーを開けて出来ることと言ったら
場合によってはタペット調整(バルブタイミング、通称バルタイと言うことも。)
と呼ばれる事です。
これはカム山とバルブヘッドの隙間を規定値に調整するという作業です。
OHCの場合はロッカーアームを介してバルブを動かしますので、このロッカーアー
ムとバルブヘッドの隙間をシクネスゲージ測定して、アジャスターで調整します。
DOHCエンジンの場合、ロッカーアームを使っている場合はアジャスターが
付いていると思うので、これも可能です。
が!直打式(ロッカーアームを介さずカム山が直接バルブヘッドを上下させる)の
場合は、このギャップ調整にシムという物を使っています。
(シムもアウターシム、インナーシムが有り作業性に大きく関わります)
まず、シクネスゲージでカムとバルブヘッドの隙間を測定し、測定値を記録します。
カムを外し、バルブのシムをマイクロメーターで測定します。
で、測定値が既定値に収まる様にシムの厚みを算出して、必要な厚みのシムと
交換します。
(確かM5エンジンはインナーシムだったような...)
一つのバルブに対して一個のシムを使うのと、厚みは100分の1mm単位なので
それはそれは大変な作業になります。
(面倒くさいのと大量のシムを在庫していないと対応できません。)
と、わかりましたでしょうか?
最後に、タイミングベルトは切れると大事に至るので切れる前に
定期的に交換しますね。でタイミングチェーンはほとんど切れることは無いので
交換する必要は滅多にありません。
しかしカムチェーンとはいえ、クランク角とカム位置を決定する重要な部品ですので
多少の伸びはタペット調整を行えば、カム本来の性能は発揮できないものの、
大事に至ることはありません。
しかし、切れなくてもチェーン伸びを起こしたカムチェーンは交換しなければ
なりません。
これはチェーンの駒数に対して長さが何センチと規定値(許容量)が
決まっていますので、これを越えた物に関しては要交換&要タペット調整です。
カムの角度について(2)
トシ/[95−525SP] : 2002/08/23(Fri) 00:54:19 :
う〜〜む、この↑方がどうして普段は
三味線作ってるのでしょう??
カムの角度について(3)
KOU/[90’ E34 535i(だいぶハルトゲ)] : 2002/08/23(Fri) 12:27:26 :
こんにちは。
簡単にですが、国産車のバルブクリアランス調整例が載ってますので参考にして
みてください。(私と同じ市内にある工場のHPです)
http://www.fureai.or.jp/%7Enoranbo/syuurinikki2.htm
いろんな事例がありますが一番下です。
調整はコツがあるので、ご自分でやろうと思っているのであれば経験者の方に
教えていただいた方がいいかもしれません。