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BMWの電動化とエンジン、今後の動向とは

BMW総合情報
BMファン君
BMファン君

世界ではEV車減速のニュースも流れています。BMWとして、EV減速影響対応策、電動化の流れがどうなっていくのか、解説します。

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欧米、中国の電動化規制の強化が裏目に

日本では、まだまだ内燃エンジン車、ハイブリッド車が主流となっており、フル電気自動車は、2%以下のシェアに留まっています。
しかし、米国8%、欧州15%、中国30%で電気自動車のシェアを占めています。
ここまでシェアに開きがある理由は、欧州のCafe規制、米国のZEV規制、中国のNEV規制により、国策として、一定の強制力が働いているのが、その理由となります。
日本では、電動化シフトへの規制が明らかに緩く、日本製ハイブリッド車を温存したい思惑が働いていると言えます。

欧州委員会のEVシフトを促す強化策が裏目に

強力な欧州委員会の電動化規制は2035年に内燃エンジン車を全廃するというものです。
この規制を盾に、内燃エンジン車からEV車へ、急速に生産を転換しましたが欧州15%のシェアを見れば、大量のEV車が売れ残った結果、生産計画の変更とリストラ断行に至る状況となっています。

VW/AudiではEVシフトの強力な推進が裏目に

ID3/ID4など、完全なEV専用の車体は、内燃エンジンへの流用が出来ず、生産を縮小させることしか手段がありません。

メルセデスも完全EV設計車体が裏目に

メルセデスもEQシリーズとして、完全なEV専用設計の車体となっています。これはVW、アウディグループと同様、バッテリー搭載スペースは専用設計のため、効率よく搭載できます。
EV車としては理想的な設計思想である反面、EV車が計画通り売れなければ、生産過剰となってしまいます。

BMWはICEとEV共用設計なのが現在

2012年から2022年まで生産されたBMW i3はEV専用設計シャーシです。
しかし、現在のラインナップはICE/EV共用となっています。
BMWは、EV用バッテリーも見据えたプラットフォームであり、ICE(内燃エンジン車)、EV(電気自動車)の両方で利用可能な拡張性を備えています。
一方、専用設計ではないため、バッテリー搭載のスペース効率などでは専用設計車に劣る部分もあり最新のi5/i7などでは、車高が従来の内燃車に比べて、やや高くなる傾向は避けられません。

EV専用設計となるBMWビジョンノイエクラッセ

2025年以降、BMWでもVWやメルセデスと同様に、EV専用設計となるビジョン・ノイエクラッセという新世代のEV専用シャーシのモデルが登場予定です。

ビジョンノイエクラッセの登場時期は2025年
最新のデザイン・コンセプト「BMW Vision Neue Klasse(ビジョン・ノイエ・クラッセ)」の登場時期、次期モデルの反映、ボディサイズ、スペック(主要諸元)を解説します。

計画通り2025年登場ではあるものの、世界的にEV販売が減速傾向となれば、BMWも計画変更は避けられません。

中国では、自国製EV車が売れる傾向

世界最大の自動車市場となった中国市場の市場規模で販売台数を伸ばしたVWグループです。
メルセデスやBMWなどの欧州車、米国車、日本車も例外なく、急速な中国市場の電動化や価格競争により、販売台数の低迷が顕著になってきています。
2024年2Qの販売台数(前年比)では、BMW30%減、メルセデス13%減となるなど、中国市場で急速に販売低迷が進んでいます。

VW・アウディの低迷が工場閉鎖に波及

販売低迷から、中国工場の閉鎖統合もニュースに上がってきています。
日本製メーカーも中国からの撤退や規模縮小を行うところも出てきていますが、中国シフトが顕著だった欧州メーカーの中でも、VWグループはダメージが大きいようです。

中国製EVへ高関税を課す欧州

当初の想定としては、欧州メーカー製EV(中国生産)を欧州に輸出する計画でした。
しかし、中国製BYDなどのEVが、圧倒的な低価格での輸出が想定され、欧州市場が中国製の安価なEVで席巻される可能性が高まり、中国製EVに対して46.7%の高関税を課しています。
中国生産の欧州メーカーEVは、中国国内でも売れず、欧州にも輸出できず、生産計画の根本的な見直しに迫られています。

VWやメルセデスに比べ健闘するBMW

BMW製のEVは、世界的な販売台数的にも好調な結果を残しており、IEC/BEV共用のプラットフォームであることが、エクステリアとしても違和感なく受け入れられている可能性もあります。(ただし、中国市場では低迷)
一方、中国市場では、今まで聖域だった高級車価格帯に対して、中国製EVが健闘していることが読み取れます。

2024年のEVとICE一覧

ICE・EV共用プラットフォームにより、混合生産が可能となっています。

シリーズ EVモデル ICEモデル
1 なし あり
2 なし あり
3 i3中国向け あり
4 i4 あり
5 i5 あり
7 i7 あり
8 なし あり
X1 iX1 あり
X2 iX2 あり
X3 iX3 あり
X5 なし あり
X6 なし あり
X7 なし あり
Z4 なし あり

2025年のEVとICE一覧

「Vision Neue Klasse」と「Vision Neue Klasse X」の二車種がEV専用シャーシで登場予定です。

シリーズ EVモデル ICEモデル
1 なし あり
2 なし あり
3 Vision Neue Klasse  あり
4 i4 あり
5 i5 あり
7 i7 あり
8 なし あり
X1 iX1 あり
X2 iX2 あり
X3 Vision Neue Klasse X あり
X5 なし あり
X6 なし あり
X7 なし あり
Z4 なし あり