BMWの廃車や事故車は価値がありますので、諦めてはいけません。事故車、放置車、故障車、不動車は、どのように処分すべきか?。価値はあるのか?。事故車を高く買取りするコツを解説します。
BMW廃車の概要
あなたの愛車は、「通常の廃車」「価値のある廃車」「そのまま廃車」「車両保険で処分」の大きく4パターンに分かれます。
通常の廃車
通常の廃車処理となる車両ですが、買取査定でプラス査定が出る可能性はありますので、駄目でも無料査定を行ってみましょう。
- 愛車も古くなり10万キロ、10年を超え、査定はゼロ。
- 故障したままの放置車両、事故車
- 修理代が中古車価格を超えると言われた
- Exx型の多走行車
- 車屋やディーラーで確認したら、廃車費用は3万円掛かると言われた。
価値がある廃車
査定で、スクラップ査定よりも確実に価値がある車両です。
- アルピナ全車種
- Mモデル全車種
- E2x型以前のBMW
- Exx型だが、走行5万キロ以内
- 故障車・放置車両だが、屋内保管、内外装は綺麗な車
- 損傷の酷い事故車だが、高年式車
- 見た目のボンネットが浮いてしまうような損傷だが、自走可能車
- 事故でフロント部分損傷だが、ドアやトランク、内装は再利用可の高年式車
- エンジン不動、自損事故で全損と言われた高年式車
そのまま廃車
- 事故でボディ前後や横転レベルの損傷
- 野ざらしで悪戯や部品盗難された放置車両(新車から30年以内の旧車)
車両保険で処分
新車から10年以内の車で、事故や天災などの損傷であれば車両保険でカバーする場合もありますので、廃車処分の前に確認しましょう。(車両保険は、後述します)
廃車の価値をアップして買取
上記で「通常の廃車」「価値のある廃車」のカテゴリに分類される車両は、買取査定と合わせて査定アップのポイントを確認しましょう。
廃車のパーツや部品は高く買取
BMW車でもパーツの消耗が激しい箇所で、程度が良ければパーツとしての再利用ができるのです。新品でパーツを購入しようとすると価格は高くなるため、中古パーツとしても十分需要があり、人気は安定しています。
- サスペンションやタイヤホイール
- ステアリング、レザーシートなどのインテリアパーツ
- 電装品、計器類、電装系パーツ
- エンジン部品
上記の部品は一定の需要があり、一定の中古価値があります。特にMスポーツやレザーシートなども人気の高いパーツとなります。買取依頼を出した時、車両の査定額が安いと感じる場合は、パーツ単位で取り外せば、車体とパーツを別々に売ることも出来るのです。
車輌だけでなく、パーツ単体の買取業者と併用する事で買取価格全体をアップできます。
廃車における買取時のアピールポイント
愛車がMパーツをオプション装着していたり、アピールポイントを申告することが必要です。事故状況に応じて、再利用できるパーツが多い場合や程度が良い部分は積極的に伝えましょう。特に後方部からの追突でエンジン部分の損傷が軽微であれば、運転席、エンジン部位は全てパーツとして再利用できるため、価格もアップします。
廃車でも価値を下げないように配慮する
事故や水没車両は、雨ざらしや放置せず、リサイクルとしての価値を高めるためにはカバーを掛けておきましょう。錆や汚れから愛車を守ることは大前提です。
査定時には、洗車しておくなど見た目だけでもキレイにすることはマナーでもあります。丁寧に使われいた車だが、不測の事態により事故車両となってしまったという経緯が必要なのです。
また、経年劣化を防ぐためにも思い立ったら、査定で早めに処分することも鮮度を保ち愛車価値を高める秘訣なのです。
事故車・廃車扱いでも高価買取のコツ
愛車の中古車販売価格を調べましょう。
→愛車と同じ中古車価格を調べる・探す
- 中古車価格相場が50万以上の値段だった場合。→買取の査定を行う。
- 中間。→グレーゾーン。
- 中古車価格相場が30万以下の値段だった場合。→廃車の手続きを行います。
愛車を買い取り査定してもらう。
- ダメもとで、査定してみる。無料査定。
- 査定値が2万以上。→そのまま売る。
- 査定値が1万以下。→3.に進む。
- その他、高価なパーツは外してオークションやパーツ買取店に持ち込む。
愛車を廃車にする。
- 廃車の手続きは、なにかと面倒。上記におまかせ・・・廃車見積もり・廃車引取りサービス
- 中古車の査定価格はゼロでも、廃車の場合、部品や廃材としての価値が出て来る。ココが大きな違い。
- インターネットで簡単な廃車申込をするだけで、折り返しのお電話で廃車手続の案内。
価値のあるお車(アルピナ、程度極上など)なら、廃車ではなく買い取りを提案されるかも。 - 指定の場所へ引き取りに伺い、動かないクルマでも安心。
車両保険の利用(水没、地震・噴火・津波被害)
新車から10年以内の高年式車で車両保険に加入しており、水没、地震・噴火・津波被害により、廃車相当(エンジン不動、損傷、水没など)の場合、車両保険で損害をカバーできるケースを解説します。
水没のケース
集中豪雨などで水位が上がり、走行中に水没したケース。エンジン内に水が吸い込みエンジンが停止。これは「ウォーターハンマー」と呼ばれエンジンの燃焼室内に侵入した水を圧縮することによって、コンロッドが折れたりするケースでエンジンはダメになります。停止中に水没したケースでは、水を抜けばエンジンは稼働する場合も多いです。
しかし、水没により室内にドロ水などが侵入して悪臭が発生し、洗浄でも取れないケースが多いようです。内装の脱着・洗浄にもかなり費用がかかります。
結果的にシートよりも上に浸水したケースでは廃車としてしまうケースが多いです。ポイントは「地震が原因となる津波等による水没は、車両保険の対象外」であり、自費での修理となります。上記以外の水没は対象となるのです。
まず、車両保険の有無を確認しましょう。
車両保険に加入
火災、台風や高潮、竜巻などによる被害車両は、車両保険によって、程度に応じて時価(中古車価格相当)までの保障は行われます。走行不能車の処分は保険会社へご相談ください。
車両保険に非加入
輸入車ユーザーで車両保険に入っていない方は、皆無と思われますのであまり心配する必要はありません。ただし、保険の更新失念などによる失効には注意が必要です。ただ、若年層のユーザーには、ローンの支払いで余裕が無く、車両保険に未加入のケースがあります。この場合、自費での回復となります。
- エンジンのみ水を被って始動不能→状況により回復可能。
- 室内まで完全水没→廃車が妥当。
地震・噴火・津波
これらの天災に対して、通常の車両保険では支払いが行われません。別途「地震・噴火・津波特約」に加入している必要があります。駐車場所や地域の特殊性により、発生リスクが予想される・・・。万が一の保険・・・それが保険の役目です。
これはユーザーの判断に委ねられる部分です。
台風、水害による走行不能
台風や集中豪雨による水没などで、車内に水が浸入。エンジンも水に浸かり始動不可、走行不能となるケースがあります。車両保険(一般、エコノミー)加入であれば、契約した保険金額の範囲内で損害額が支払われます。竜巻などで瓦が飛んできたりした損害、竜巻で車が飛ばされたケースにも対応出来ます。ひょうが降ってきて車が損害を受けた場合も車両保険で対応出来ます。
年式の新しいBMWにお乗りの方では、車両保険に未加入のケースは少ないようです。台風や集中豪雨で、愛車が水没の危険性を感じておられる方は、ぜひ車両保険に加入するなど自動車保険の見直しを行っておきましょう。
基本的に、災害でBMWが大きく損害を被った場合は、基本的に車両保険で処理しましょう。
BMW事故車の概要
通常の中古車同様、経過年数により、価値が変わってきます。また事故車の定義は下記の通りです。
事故車に該当する定義
下記のボディ・フレームに対して修正が必要な損傷履歴があると事故車扱いとなります。(社団法人自動車公正取引委員会、財団法人日本自動車査定協会、日本中古車自動車販売商工組合連合会による定義)
- 1.フレーム
- 2.フロントクロスメンバー
- 3.フロントインサイドパネル
- 4.ピラー
- 5.ダッシュパネル
- 6.ルーフパネル
- 7.ルームフロアパネル
- 8.トランクフロアパネル
- 9.ラジエターコアサポート
上記の該当部位で、ボルト交換が可能な場合は箇所は、事故車扱いとならない場合があります。
事故車の対象外
前後バンパーやフェンダーの衝突で交換した場合は事故車とはなりません。
- フロントバンパー
- ロアスカート
- フロントフェンダー
- ボンネット
- リアフェンダー
- トランクリッド
- リアバンパー
- サイドシルパネル
- ドア
事故後の車両状態を判断する
4パターンに整理してみました。
- 損傷は大きいけど、車両保険で直るか見積を出す。
- 直して乗りたくないが、次に買い替える予算がない。車両保険には入っている。
- 車両保険に未加入。修理代も払えないので、廃車にするしかない。
- 損傷も大きく、直してまで乗りたくない。廃車にする。
車両保険で修理をお勧めする範囲
上記の1.2のケースです。バンパーやドア、フェンダーの交換レベルの事故によって、板金修理代が、10万以下の修理代であれば、翌年度の保険等級アップの影響をふまえ、自費修理が良いでしょう。保険の免責金額や保険等級と天秤にかけ、15万以上の修理代なら迷わず車両保険での修理をお勧めします。
軽度の履修歴であれば、通常の中古車として、買取査定が可能です。一方で、100万越えの大規模修理となると事故車扱いでなくても、買替をお勧めします。
事故車として割り切る
上記の3.4.のケースまたは、車両保険を使わないケースです。廃車扱いとして割り切って、事務処理を進めましょう。
- 修理代が保険金額を超えるケース(例:修理代150万、車両保険100万、追金50万)
- フレーム修正を伴う大きな事故
査定業者のスキルにより価格に大きな差異が生まれる
- 事故の損傷度により、部品全交換(ディーラー)、再利用(修理業者)の違いで、査定額に差が出る
- ボディパネルのダメージが大きく見える(サイド側面が連続的な傷)により、見た目が派手な傷なので、価値が無いと査定する。しかし、板金塗装で修理できてしまうケース。
- エンジン故障:不動車と決めつけ買いたたくケース。しかし、修理ノウハウがあれば、修理代を安くできるケース
上記の事例では、買い取り業者が安く買い叩き、ノウハウのある修理業者で安価に修理できれば、中古車として高く売ることが出来てしまうのです。
愛車の価値や諸費用を再確認するために見積り
- 事故車の修理代・見積を出す。(修理して乗る)
- 車両保険を使えるのか、確認する。(修理して乗る)
- 運送料金(自走不可の場合)
- リサイクル料金(廃車時)
- 抹消料金(廃車時)
- 税金の還付金(廃車時)
- 査定額(事故車でそのまま買取)
見た目は完全な事故車。直して乗るのか?廃車にするのか?あなたの愛車には使える部品が数多く眠っているのです。ゆえに、事故車買取専門店では、以外な買取価格を提示されるケースもあります。理由は、海外では中古車部品のニーズがあり、バンパーなど部品の再利用化が進んでいるためです。
修理代と車両保険から対応を判断
事故車両について、修理代金を見積もってもらいます。
即答で「廃車」と言われた場合は、廃車の欄を参照ください。
車両保険で修理可能な例
「車両保険金額250万 > 事故修理代150万」
このケースでは、車両保険金額よりも修理代が下回っており、大きな修理となりますが、車両保険で直せる修理金額です。
事故車を直して乗る選択
事故の程度にもよりますが、代車などが確保できるのであれば、事故車を直して乗る選択が経済的です。同程度の車を再購入するには、車両保険金額に加えて50~100万の諸費用もかかります。事故車を修理し、数年は乗るという選択は、心情的に微妙ですが、懐には優しい妥当な選択です。
なぜ、直して乗る事が良いのか?その理由
事故車を修理せず処分すれば、下手をするとタダ同然で下取りされます。後部からの激しい追突であれば、後部は潰れて修理不能状態でもエンジンやミッション、フロント部分や内装パーツに痛みは少なく、パーツとしての資産価値があるからです。事故後の判断力や対応が問われます。
修理や査定は業者のスキルに左右される
- 板金を伴う車両修理は、業者のスキルにより仕上がり具合に差が出ます。
- 査定業者も大がかりな修理が行われたと正しく判断するケース、しないケースがある。
- よって、数年後の査定値には差が出る。
車両保険よりも修理代が上回るケース
「車両保険金額100万 < 事故修理代200万」
このケースでは、車両保険金額よりも修理代が大きく、保険で直せる範囲を超えています。この場合は、保険を使用せずに事故車をそのまま買取査定に回すのが妥当です。
新車特約(車両新価特約)
新車特約(車両新価特約)とは、車両保険で補償される事故により、契約の車が全損あるいは修理費用が新車価格相当額の50%以上となった場合(内外装・外板部品のみの損傷の場合は除く)に、車の再購入費用を新車価格相当額を限度に保険金として受け取れる特約です。
新車購入時から、1年目は、ぜひこの特約に加入することをお勧めします。
BMWの事故車・廃車の買取査定まとめ
- 水害、火災、盗難などの外的要因による損害は、基本的に自動車保険(車両保険)で処理しましょう。
- 相手のいる自動車追突事故、運転ミスでの全損も保険で対応します。
- 古くなった旧車、自走不能の故障車は買取店で査定しましょう。
車両保険対象外であれば、買取店で査定を行い、少しでも高く買い取ってもらうのが先決。廃車業者にそのまま持っていった場合は、二束三文で買い叩かれ、逆にスクラップ料を取られますので、注意が必要です。