BMWの7代目7シリーズ(形式G70セダン)関連情報、歴史やスペック特徴などのカタログ情報を解説します。G70セダンの形式ラインナップです。
BMW G70 7シリーズの概要
BMWのフラッグシップ・モデル7シリーズの7代目となるG70型セダンモデルです。センターのキドニーグリルは、先代G11後期モデルより大型化し、存在感をアップ。X7(G07)後期モデルより、先行投入した上段のLEDライトと下段のライトがセパレートで分離した上段の細い横長のクリスタルライトやLEDの使い方が最新のBMWデザイントレンドを受け継いでいます。
グレードとエンジンバリエーションは先代同様の3リッター直6ターボと4.4リッターV8ターボに加え、EVの電気自動車モデルが追加されています。V12エンジン搭載モデルは、先代で終了となりました。ブルーのアクセントがi7の見分けるポイントです。BMWは、電動化を見据えて、EVとガソリンモデルを共用設計のシャーシで実現しています。先代同様、CFRP素材などを用いて軽量化を達成しています。電動化の流れを受けて、ガソリン車、ディーゼル車にはマイルドハイブリッドの48Vモーターを搭載し、燃費向上に貢献しています。
センターモニターは14.7インチと大型化し、後席オプションとして、31.3インチの大画面モニターを装着できます。後席のドアグリップには5.5インチのタッチスクリーンモニターも備えています。
後席用のモニターや電動シートなど、トップモデルに相応しいエンジン・グレードラインナップとなっています。全長5391mmと従来ショートとロングに別れていたボディはロングのみとしています。
V8ガソリンターボ+マイルドハイブリッドの760i xDriveは、アメリカ及び中国市場向けです。
特徴
- ロードノイズの遮断が徹底された新型7シリーズ
- クリスタルを多用した斬新なインテリア
- BEV化による静音化とエンターテイメント性の両立
- シアターのスクリーンが天井から可動する大画面
- BMW初となるツートンカラー設定あり
- BEV化を感じさせないエンジン車と電動車で差異の無いセッティング
日本向け仕様
- 740i エクセレンス
- 740i Mスポーツ
- i7 760i xDriveエクセレンス
ボディサイズ
- 全長/全幅/全高:5391mm/1950mm/1544mm
(先代比:全長+130mm/全幅+48mm/全高+51mm) - ホイールベース:3215mm(先代比:+5mm)
クリスタルライト
今回、大きなキドニーグリルだけでなく、二分割された上部のライトも特徴的なデザインで、他を圧倒する輝きを放つヘッドライトが搭載されています。BMWはスワロフスキーと共同で、いまだかつてない魅力を持つクリスタルのヘッドライトを開発し、搭載しています。
7シリーズが持つ他のライバルに無い特徴
4代目7シリーズ(E65)が登場した時のアクの強さが、良い意味で復活した感があります。
一目で7シリーズとわかるエクステリアの存在感は、C/E/Sのクラス分けが不明瞭なメルセデスと異なる個性です。
また、インテリアも後席オプションの大画面だけでなく、複数の操作パネルや極太のアンビエントライトがライバルとは異なる先進性を表しています。
日本では、やや持て余し気味のボディサイズですが、レクサスLSやメルセデスSクラスとは異質の存在感が所有欲を満たす7シリーズとなっています。
BMW G70 7シリーズの主要諸元
740i(ガソリン車)スペック
- 直列6気筒DOHCガソリン
- 総排気量:2998cc
- 最高出力:381ps/5,200-6,250rpm
- 最大トルク:520kgm/1,850-5,000rpm
- 電気モーター出力トルク:18ps/155kgm
- 車両重量:2,165kg
- 車両総重量:2,785kg
- ラゲージ・ルーム容量:540L
- 0-100km加速:5.6秒
M760e xDrive(ガソリン車)スペック
- プラグインハイブリッド(PHV)パワートレイン
- 第5世代のBMWの「eDrive」テクノロジーを採用した。
- モーターは8速ATの「ステップトロニック」と一体設計
- 最大出力200hp、最大トルク28.5kgm
- エンジンは3.0リットル直列6気筒ガソリンターボ
- 最大出力は380hp/5200~6250rpm、最大トルクは53kgm/1850~5000rpm
- エンジンとモーターを合わせたPHVシステム全体で、571hpのパワーと81.6kgmのトルク
- 駆動方式は4WDの「xDrive」
- 0~100km/h加速:4.3秒、最高速250km/h(リミッター)
- EVモードは最大84km(WLTPサイクル)
- リチウムイオンバッテリー18.7kw
i7 760i xDrive(EV車)スペック
- 電気モーター出力トルク:544ps/795kgm
- 0-100km加速:4.7秒
- 車両重量:2,715kg
- 車両総重量:3,250kg
- ラゲージ・ルーム容量:500L
- 航続可能距離:625km (WLTPモード)
標準装備
- リアドアの5.5インチタッチスクリーン(コントロールパネル)
- リモートソフトウエアアップグレード(iDrive)
- BMWデジタルキープラス:iphoneで操作可能
リヤ・コンフォート・パッケージ
- リヤ・アクティブ・ベンチレーション・シート
- マルチファンクション・シート(リヤ)
- エグゼクティブ・ラウンジ・リヤ・コンソール
- ヒート・コンフォート・パッケージ(アームレスト、シート・ヒーティング〔フロント&リヤ〕、ステアリング・ホイール・ヒーティング)
- リヤ・マッサージ・シート
セレクト・パッケージ
- スカイ・ラウンジ・パノラマ・ガラス・サンルーフ
- インテリア・カメラ(スナップ・ショット、リモート・サービス)
- Bowers & Wilkins ダイヤモンド・サラウンド・サウンド・システム(1965W、40スピーカー、32チャンネル・サラウンド)
リヤ・シート・エンターテインメント・エクスペリエンス
31.3インチ 8Kパノラマ・ディスプレイ、HDMIインターフェイス、FireTV搭載
エグゼクティブ・ラウンジ・シート
特別装備
BMW G70の歴史
7代目7シリーズ(G70型)日本発売開始:2022/4
6代目G11/G12型7シリーズからバトンタッチし、7代目7シリーズとなるG70型です。先代モデルのG11から約7年後のフルモデルチェンジ(G70型へ)となります。
各50台限定(740i excellence/740i Msport/i7 760i xDrive excellence)のファーストエディションが登場。BMWオンラインストアにて開始。
Individual レザー・メリノ・インテリア
20インチ エアロダイナミック・ホイール・スタイリング 906 バイ・カラー 3Dポリッシュ
BMW 740i excellence/740i Msport
3リッター直列6気筒ターボ/48Vマイルドハイブリッド/8速スポーツAT 4ドア 右ハンドル 1720万円
Mスポーツモデルのリヤビュー。迫力のリアバンパーにブラックアウトされたウインドウモール類
BMW i7 xDrive excellence
電気自動車 4ドア 右ハンドル 1900万円
欧州向けM760e xDrive登場:2022/4/20
直列6気筒3.0Lガソリンターボとモーターを組み合わせたプラグインハイブリッド(PHV)のパワーユニットを搭載したモデルが欧州で発売。
- エンジン:最大出力380hp/5200~6250rpm、最大トルク53kgm/1850~5000rpm
- モーター:最大出力200hp、最大トルク28.5kgm
- システム総合出力:571hp、81.6kgm
- 8AT、駆動方式:4WD「xDrive」
- 0~100km/h加速:4.3秒
- 第5世代のリチウムイオンバッテリー:蓄電容量18.7kWh
- EVモード:最大84km(WLTPサイクル)、最高速140km/h、航続距離84km
日本仕様発売開始740i/740d/i7の3モデル:2022/7/1
- ロングホイールベース仕様のみ、全車右ハンドルのみ。
- ボディサイズは全長5391mm、全幅1950mm、全高1544mm、ホイールベース3215mm。
- 740i:3.0L直列6気筒BMWツインパワー・ターボ・ガソリン、8AT
- 740d:3.0L直列6気筒BMWツインパワー・ターボ・エンジン、8AT
- i7:前後モーター
- 740d xDrive Excellence/M Sport:1460万円
- 740i Excellence/M Sport:1490万円
- i7 xDrive60 Excellence/M Sport:1670万円。
日本のMKタクシーも電動化を推進:2023/1
- エムケイ(京都市南区)は貸し切り専門のハイヤーとしてi7を10台、iXを5台導入
- 東京エムケイ(東京都中央区)は、i7を20台導入し、順次稼働。
- エムケイは2025年に保有車両の30%をEVとし、30年までに全車両のEV化を目指す。
i7 M70 xDriveショーデビュー:2023/4
- 2023上海モーターショーで初登場の「i7 M70 xDrive」
- システム合計出力658ps(フロント258ps、リア490ps)
- システム合計トルク(前後計103.3kgm、Mスポーツブースト機能ON時119.9kgm)
- 0-100km/h加速:3.7秒
- 最高速度:249km/hリミッター
i7 eDrive50とM70 xDrive日本発売:2023/5
現行7シリーズ初の「M」を冠したモデル
「i7 eDrive50」のモデル追加
- 価格:1598万円
- モーター出力:最高出力335kW(455PS)最大トルク650Nm(電気モーター)
- 後輪駆動
- 0-100km/h加速:5.5秒
- リチウムイオン電池:105.7kWh
- 一充電走行可能距離:約575~611km(EU)
「i7 M70 xDrive」のモデル追加
- 価格:2198万円
- フロントモーター:最高出力190kW(258PS)
- リヤモーター:最高出力360kW(489PS)
- 4WD駆動システムトータル:最高出力485kW(659PS)最大トルク1015Nm
- 0-100km/h加速:3.7秒
- 最高速は250km/h(リミッター作動)
- リチウムイオン電池:105.7kWh
- 一充電走行可能距離:488~560km(EU)
- ジャパンモビリティショー2023出展
i7/7プロテクション・防弾装甲強化モデル:2023/8
- 弾丸、手榴弾、攻撃ドローンに対する広範な装甲保護を提供する「i7/7シリーズプロテクション」のセキュリティ重視モデルを発表(クラスVR9プロテクション認定)
- BMWプロテクションコア、装甲ガラス、保護仕様のドア、および最大限のセキュリティのためのアンダーボディとルーフの追加装甲を装備
- 20インチの軽合金ホイールと特殊なランフラットタイヤが付属しており、空気圧ゼロでも50mphで走行可能
- セルフシーリング燃料タンクにより、特殊なケーシング素材が、燃料タンクへの銃弾貫通の穴を塞ぐ