BMWのウェザーストリップ異音・きしみ音の原因と対策まとめ

BMWの窓ガラスのギシギシ音・異音の事象（症状）

BMWユーザーが実際に体験することの多い症状は以下の通りです。

• 低速走行時に「ギギギ…」「キュッ…」と擦れる音が発生する
• 段差を越えるときだけ一瞬「ギシギシ音」と鳴る
• 雨上がりは異音が消えるが、乾燥すると再発
• 窓ガラスを上下させるとドア周辺から音が出る
• 高温の夏より冬の気温低下時に音が増える

特にBMWのF系・G系のセダンやSUV（X3、X5）では典型的な相談内容となっています。

BMWきしみ音・異音の原因

ウェザーストリップ異音の原因は複数あります。代表的な要因を以下に整理しました。

原因	説明
ウェザーストリップの樹脂乾燥	経年劣化や紫外線、乾燥によりゴム柔軟性が失われ、摩擦でギシギシ音が発生。
窓ガラスとの摩擦増大	ガラスとゴムの接触面が乾燥し、微細な振動で異音が出る。
ドアの建付け微調整のズレ	強固なボディゆえに小さなズレが異音に直結しやすい。
湿度変化による収縮	乾燥すると異音が出て、雨の日や洗車後は音が消えるのが典型。
内張りの微振動	内側の樹脂パーツが走行中に振動し、結果的にドア付近から異音として聞こえる。

きしみ音・異音のキッカケや兆候

異音が発生する前に見られやすい兆候は以下です。

• 洗車後は静かになる
• 窓を少し下げると音が変化する
• 気温が低い日だけ音が増える
• ドアパッキンが白く粉を吹いたように乾燥している
• ドアを開け閉めすると「パキッ」と音がする

これらが見られる場合、ウェザーストリップのメンテを急ぐべきタイミングです。

修理すべき時期と事例

以下のケースでは、放置せず早めの修理・メンテナンスを推奨します。

修理が必要な状況

• 異音が毎回走行時に出る
• 真夏・真冬問わず音が固定化している
• ドアの防水性能が落ち始めている
• ウェザーストリップが裂け始めている
• 潤滑剤を塗っても数日で音が再発する

実際の事例

• F30 3シリーズ：冬になると「ギギギ」と音が出る → シリコン保湿＋パッキン交換で改善
• G30 5シリーズ：道路の段差で毎回「ギシッ」 → ドアキャッチ調整で静音化
• X3（G01）：乾燥時にキュル音 → ウェザーストリップ清掃と潤滑で完治

BMWウェザーストリップ異音の修理費用

作業となる内容によって大きく変わります。参考価格帯をまとめました。

作業内容	費用の目安（税込）
シリコン保湿のみ	2,000〜5,000円
ドア建付け調整	5,000〜15,000円
ウェザーストリップ交換（1枚）	12,000〜25,000円
内張り脱着＋異音対策	10,000〜30,000円
全面パッキン交換（4ドア）	40,000〜80,000円

基本的には軽微な潤滑処理で改善するケースが多いです。

異音、きしみ音の予防策

予防は非常に効果的で、定期的なケアでほぼ防げます。

1. シリコン系の保護剤を定期的に塗る

BMWのゴムパーツに最も適しているのはシリコン系グリス・潤滑剤です。

• 乾燥予防
• 柔軟性復活
• 静電気防止

2. 窓ガラスの油膜取り

ガラスが油膜でベタつくと摩擦音の原因になります。

3. ウェザーストリップの清掃

砂やホコリが溝に溜まると異音と摩耗を誘発します。

4. 年1回の潤滑メンテナンス

車検や点検時に依頼するだけでも十分です。

DIYで簡易的なギシギシ音（ウェザーストリップ異音）を解消する方法

BMWの窓ガラス周辺やドア付近から発生するギシギシ音・キュルキュル音の多くは、ウェザーストリップ（ゴムパッキン）の乾燥や、ガラスとの摩擦が原因です。ここでは、専門工具不要・材料1,000〜2,000円で可能なDIY解消方法をまとめます。

シリコンスプレーによる潤滑・保湿（最も効果的）

必要なもの：シリコンスプレー（呉工業・SOFT99など）、ウエス、マスキングテープ

1. ドアを開け、ウェザーストリップ全体を確認し、砂や汚れを軽く拭き取る。
2. シリコンスプレーをウエスに軽く吹き付ける（直接スプレーはNG）。
3. ウェザーストリップ全体を“薄く塗るように”拭き上げる。
4. 窓ガラスを上下させて馴染ませる。
5. 30分ほど乾燥させる。

効果：最も改善率が高く、1〜3ヵ月ほど異音を抑止できます。

窓ガラスの油膜取りで摩擦音を軽減

必要なもの：ガラスクリーナー、マイクロファイバークロス

1. クロスにクリーナーをスプレーする。
2. 窓ガラスの縁（ゴムと接触する部分）を重点的に拭く。
3. ガラスを上下させ、再度同じ部分を拭き上げる。

効果：ガラスとゴムの摩擦が減り、キュルキュル音が消えるケースが多いです。

ウェザーストリップの溝に溜まった砂・汚れを除去

必要なもの：濡れタオル、内装クリーナー、綿棒

1. ウェザーストリップの溝に沿って砂やホコリを丁寧に拭き取る。
2. 水分をよく拭き取る。
3. 必要であればシリコンスプレーで保護する。

効果：パッキンとガラスの摩擦音を大きく低減し、再発防止にも有効です。

ドアラッチ（キャッチ部分）へのグリス塗布

必要なもの：白色グリス、リチウムグリス

1. ドア側の金具（ラッチ）を確認する。
2. 接触面に薄くグリスを塗布する。
3. 余分なグリスをウエスで拭き取り、ドアを数回開閉して馴染ませる。

効果：走行時のドア周りのギシギシ音に特に有効で、動作もスムーズになります。

使用してはいけないもの：WD-40などの浸透潤滑剤

WD-40/CRC556や一般的な潤滑浸透剤はゴムを劣化させるため、ウェザーストリップには絶対に使用しないでください。一時的に音が消えても、後にゴムが硬化し悪化する原因になります。

DIYで改善するケース・しないケース

• ◎ 改善するケース
  • 乾燥によるギシギシ音
  • ガラスとゴムの摩擦音
  • 気温低下での硬化に伴う異音
  • 軽度のゴム劣化
• ▲ 改善しにくいケース
  • ウェザーストリップが裂けている
  • ドアの建付けのズレ
  • 風切り音が大きくなっている

作業時間の目安

初めてでも約10〜15分で完了。慣れれば5分程度で作業できます。

おすすめDIYセット

• シリコンスプレー（呉工業・SOFT99）
• マイクロファイバークロス
• ガラスクリーナー

この3点でほとんどの異音は解消可能です。

よくある質問（FAQ）

Q1. WD-40・CRC556を使っても良い？

推奨しません。ゴムを劣化させ、後々は異音悪化の原因になります。

Q2. 洗車機に入れても問題ない？

直接の問題はないが、乾燥しやすくなるため保湿ケアを行うと安心です。

Q3. 冬だけ異音が出るのは故障？

ゴムの収縮が原因で、故障とは限りません。

Q4. 放置するとどうなる？

・パッキン裂け
・防水性低下
・風切り音の増加
と悪化しやすいので注意です。

ディーラーと民間工場のどちらが良いか

項目	ディーラー	民間工場
料金	やや高い	比較的安い
技術力（BMW特化）	高い（専用工具がある）	店舗により差が大きい
純正部品の入手	即日・迅速	取り寄せで時間が延びることも
保証対応	メーカー保証あり	なし（工場保証のみ）
潤滑処理などの軽作業	高い場合あり	安い・すぐ対応できる

軽微な異音：民間工場
建付け調整・部品交換：ディーラー
という選び方が最も現実的です。

修理後のアフターケアとは

修理後に快適性を維持するため、以下のケアが推奨されます。

• 月1〜2回のウェザーストリップ掃除
• 3〜4ヶ月ごとのシリコン保湿
• 半年に1回の窓ガラス油膜取り
• 気温差の大きい季節（冬前・夏前）に点検

これらを行うことで、異音リスクは大幅に低下します。

まとめ

BMWのウェザーストリップ異音・きしみ音は、構造上ある意味“起こりやすい持病”のようなものです。しかし、原因の多くはゴムの乾燥・摩擦・建付けの微妙なズレにあり、適切な処置でほぼ改善します。

・潤滑剤で改善する軽微な症状
・パッキン交換が必要な中度症状
・建付け調整が必要なケース

いずれも早めに対処するほど費用が抑えられ、後々の防水性・静粛性も良好に保てます。

異音が出始めた段階で対策すれば、修理費用は低額で済むことがほとんど。
予防ケアを継続し、BMW本来の上質な静粛性を維持しましょう。