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宝馬汽車(華晨汽車集団)の中国BMWの歴史まとめ

BMW総合情報
BMファン君
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中国BMW、宝馬(中国)投資有限公司(ブリリアンスオート)に関する歴史や特徴を解説します。

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BMW中国の公式サイト

宝馬(中国)投資有限公司(以下、BMW中国)と呼ばれています。

「BMW中国」宝馬(中国)投資有限公司

中国におけるBMW工場

華晨汽車集団とBMWの合弁会社

華晨汽車集団有限公司(かしんきしゃ、Brilliance Auto、ブリリアンスオート)は、瀋陽に本拠地を置く中国の自動車メーカーである。中国ではBMWを「宝馬」と呼びます。

特徴

中国では、通常のセダンよりもロングホイールベースな仕様が好まれ、中国市場専売モデルとして生産。ロングホイールモデルは、グレード名の末尾が「Li」となります。
以降、セダンシャーシを利用したグランツーリスモなども登場。
トランクのメーカー名に「華晨宝馬」のエンブレムが中国国内向けBMW車の特徴。

歴史

  • 2001年:BMWからブリリアンスグループへ技術支援による協業を開始
  • 2003年5月:BMWとの合弁(華晨宝馬汽車:ブリリアンスチャイナオートモーティブホールディングス)3月に署名。当初、株式の約40.5%を保有し、生産ライセンスが付与。会社設立は2003年5月23日。
  • 2003年9月:華晨BMW宝馬により、3シリーズ、5シリーズ、X1のノックダウン生産が瀋陽市鉄西区・大東工場(第1工場)が稼働
  • 2003年12月:市場投入開始。株式を49.5%に増資
  • 2008年:華晨BMW宝馬第2工場の生産稼動により、年間生産台数は合計10万台
  • 2009年:アメリカ市場への進出が計画されたが中断。
  • 2012年:鉄西工場(第2工場)が稼働
  • 2017年:年間生産規模30万台から同45万台とするため10億ユーロ(約1300億円)の投資。車載向けの電池工場(第3工場)
  • 2018年:生産規模を52万台とする計画
  • 2018年4月:BMW-AGが、BMWブリリアンス(華晨宝馬)への出資比率を50%から75%に引き上げる(約5600億の増資)ことで合意し、当局へ申請。
  • 2018年10月:華晨汽車集団の保有株式の半分を36億ユーロ(約5351億円)でBMWに譲渡
  • 2019年1月:出資比率について株主承認
  • 2020年:コロナの販売低迷で華晨汽車集団の本体は破産。BMWとの合弁事業は継続
  • 2021年1月:華晨汽車集団の倒産に伴い、BMW中国による買収実施。生産70万台以上を達成
  • 2022年2月:出資比率を75%引上が認可。さらに合弁契約を、2040年まで延長
  • 2022年4月:大東工場の改修完了により、X5生産開始。BMWのiFACTORY生産ネットワークの基準に準拠し、エンジン車、ハイブリッド車、純電動車(BEV)の生産可能。黒達工場(第4工場)が稼働
  • 2022年6月:瀋陽市鉄西工場、約2947億円で建設した最新鋭の生産ラインが稼働
  • 2023年5月:純EV用の新プラットフォーム「ノイエ・クラッセ」を2026年生産と発表

長城汽車とBMWの合弁会社(光束汽車有限公司)

Great Wall Motor Company Limitedは、中国の自動車メーカーである。
2018年に生産拠点を建設。江蘇省張家港市に建設することで張家港市人民政府と合意

中国のルール

2018年以前の投資ルール

外国資本の自動車メーカーが中国国内で自動車を生産する場合は、中国メーカーとの合弁会社を作ることが必須でした。さらに、合弁相手会社は2社までに決められており、外資メーカーの出資は50%以下という中国に非常に有利で、外資メーカーには不利なルールとなっていました。

2018年以降の投資ルール

米国との貿易摩擦激化が懸念の打開策として「自動車生産の外資規制廃止」により、外資メーカーが中国合弁会社に50%超の出資可で、経営権の取得が可能。
合弁会社の2社制限廃止。輸入乗用車に関する関税の引き下げ(25%から15%にダウン)

プレスリリースの公開

中国市場に進出している自動車メーカーには、新型車の発表前に、中華人民共和国工業情報化部に新型車に関する情報を届け出ることが義務づけられています。中華人民共和国工業情報化部は、その情報を公式サイトで公開しており、BMWの新型車も例外なく、プレスリリースが公開されます。

事故のニュース

中国では、他国では考えられないような衝撃的なニュース映像が飛び込んできます。

暴走事故

2021年5月22日、遼寧省大連市で、32歳の美容師の男がBMWを暴走させ横断歩道に突っ込み、5人死亡、5人重軽傷を負う事故が起きた。

BMWアイス事件とその後

中国BMWのアイス事件

2023年4月、上海モーターショーのMINI出品ブースにおいて、外国人来場者だけにアイスクリームを配り、現地中国人女性への配布を行わなかった。その動画が流れたことにより、中国のSNS上では不買を呼び掛ける動きも一部で起きていた。

しかし、BMWと傘下のMINIの2ブランドを合わせた中国市場での今年第2四半期(4~6月)の新車販売台数は19万7800台で、第1四半期(1~3月)に比べて3034台に販売が増加し、実質の不買運動に繋がらなかった結果となっています。