BMWには車のメンテナンスを行うため、整備士の方向けの隠しコマンド(サービスメニュー)が存在します。どのような隠しコマンドが存在しているのか、その利用方法も含めて解説します。
隠しコマンドの機能概要
一般ユーザー向けとして、関係ない機能であるため、通常は表示されません。
隠しコマンドを起動する操作によって、センターモニター上にサービスメニュー(隠しメニュー)が表示されます。
サービスメニューに表示された各種情報表示や機能設定により、主に車の業務用メンテナンスが可能となります。よって、一般ユーザーにとっては、基本的に無用な機能です。操作を推奨しないことをご了承下さい。
iDrvieシステムリセット(再起動・リブート)
PCやスマートフォンのフリーズ(画面が固まった事象)の対処方法になります。
- スタートボタンでACCオン
- 音量調整のボタンを20秒以上押す(25秒以上を推奨)
- i-Driveが再起動しリセットされます
iDriveの記録情報リセット(個人情報削除)
参考までに個人情報のリセット方法も記載します。車の売却・貸出のケースで利用すると良いでしょう。今までの走行履歴など、すべて消えますので、注意してください。
- iDriveの車両情報設定
- iDriveの設定
- データ保護
- 個人データ削除を選択します。
この操作により『個人データ削除』の項目で、これまでに登録したデータが全て削除されます。
メンテナンス用確認モード
車の各種状態を表示するためのメンテンスモードが存在します。
こちらは、メンテナンス操作者向けのサービスメニューが表示され、各種機能が設定できるようになります。
一般のユーザー向けではありませんので、あくまでメンテナンス用となります。
なお、iDriveのバージョン番号確認の方法は下記を参照ください。
NBT-EVOまで
メンテナンス用のサービスメニューを表示させる方法の手順です。
- パワーオン(ACCオンの状態)にします
- コントローラを持ちます
- コントローラを上方に倒し、10秒以上押したままにします
- ダイヤルを右に3目盛り回します
- ダイヤルを左に3目盛り回します
- ダイヤルを右に1目盛り回します
- ダイヤルを左に1目盛り回します
- ダイヤルを右に1目盛り回します
- 1回押します
GPS、センサーテスト、地図バージョン、音声テストなどのメニューが個人情報の下に「サービスメニュー」として追加表示されます。
※NBT-EVO車種:(F型と2018年製造モデルまで)BMW F10 F13 F15 F25 F20 F30 F25 F32 G30 G11 F06 F80
現行モデル
メンテナンス用のサービスメニューを表示させる方法の手順です。
- パワーオン(ACCオンの状態)にします
- コントローラを持ちます
- コントローラを左側に倒し、10秒以上押したままにします
- ダイヤルを右に3目盛り回します
- ダイヤルを左に3目盛り回します
- ダイヤルを右に1目盛り回します
- ダイヤルを左に1目盛り回します
- ダイヤルを右に1目盛り回します
- 1回押します
※現行モデル(2019年以降のG型モデル):G20 3シリーズ登場後のモデル。
展示用のデモモード
ディーラー店頭などでの展示用途(ショールームモード)として、車停止中にも関わらず、デモとして走行しているかのように、メーター表示を行うモードが存在します。
こちらは、コマンド操作手順は、非公開です。
スピードロックモード
隠しコマンドTV視聴
助手席の方が走行中テレビを見る方法です。
- iDriveのコントローラを持つ
- 先方に押したままとする
- MEDIAボタンを押す
- HOMEボタンを押す(バージョンにより、MENU)
- MEDIAボタンを押す
- センターモニター上に「スピードロック状態」を表示
(画面スクロールが必要なバージョンあり) - スピードロック解除を選択
走行中のTVのチャンネル変更やナビ操作については、上記操作で無効化できません。
あくまで、設定済のテレビが視聴できるのみです。
この設定により、USBの動画ファイルも見れるとの情報もあります。(未確認)
対象は、iDriveの第5/6/7世代です。
※運転者の走行中テレビ試聴は道交法違反となりますのでご注意ください。
走行中のナビ・テレビ操作キット
こちらは、専用のキットを用いて走行中の各種操作(※運転手以外の方)を可能とするものです。DIYで可能です。
- Carplayの動画視聴
- AndroidAutoの動画視聴
- 機種により、機能やiDrive対応バージョンが異なります
インパネのメーター内「隠しメニュー操作」
トリップメーターのボタン操作による各種オンボードコンピュータの操作