BMWの維持費は高いのか?。BMWの維持費を抑えるため、税金やメンテナンス別の費用を把握することが必要です。BMWの車種別に維持費の違いを知る事が、維持費の削減に直結します。
快適なBMWライフを送る上で、税金やメンテナンス費用、故障などを想定した維持費の軽減テクニックを解説します。
BMWの維持費の明細
BMWの年間維持費
- 税金
- ガソリン代
- 法定点検費用(1年点検、車検)
- 定期消耗部品代(オイル、ブレーキパッド、タイヤ、バッテリーなど)
- メンテナンス費用(ワイパーゴム、ライトの玉切れなど各種劣化部品の補修)
税金
BMWの税金には、1年に1回課税される「自動車税」と、新車購入時と車検のタイミングで課税される「自動車重量税」があります。
車の所有者に義務付けられている支払いです。車を維持する上で必要になる税金は次の2つです。
自動車税(種別割)
毎年4月1日に車の所有者に対しての税金です。BMWの場合は、1500ccの34,500円からのスタートとなります。
自動車重量税
車検毎に車の重量に応じて車の所有者に対する税金です。
車検時に2年分を納付し、2tまで15,000円、2.5tまで18,700円という形で重量別に税額がアップします。
ガソリン代
排気量やガソリン車、ディーゼル車、ハイブリッド車のモデル毎の燃費により変わってきます。
当然のことですが、年間の走行距離が多さにより、ガソリン代も大きく変わります。
- ガソリン車:燃費13.5km/L~17.2km/L
- ディーゼル車:燃費17.4km/L~21.4km/L
- ※上記は3シリーズの例
カタログ燃費は上記になりますが、渋滞メインか郊外や高速中心かでも燃料代は大きくかわってきます。
法定点検費用
1年点検や車検など、法定点検として、確認項目は決まっており、シリーズ毎に整備費用は異なります。
この部分は、法定費用として避けられないものです。
車検/1年点検費用
ディーラーで実施される法廷点検に関わる部分は、シリーズ毎に一定額は定められており、プラスアルファーとして考慮すべき維持費は、消耗部品代と交換に伴う工賃部分になります。
定期消耗部品代
定期消耗部品としては、オイル、ブレーキパッド、ブレーキディスクローター、タイヤ、バッテリー、ラジエター液などが上げられます。
車の維持管理として、法定上の整備項目としても交換は避けられない項目です。
国産車と比べて、輸入車となるBMWは汎用部品を除いて部品も輸入することになり、高額になります。国産車の同クラスの車種と比べれば、2クラス上の車検・点検費用となります。
定期的な消耗部品に相当するものです。
- エンジンオイル、オイルフィルターの交換:ロングライフ化に伴い、1~2万キロ毎
- タイヤのローテーション:左右均等にタイヤを減らすことで、局所的なタイヤ寿命を軽減します。(タイヤの脱着工賃が発生)
- タイヤの残り溝数に応じてタイヤ交換を実施します。(1.5万キロ~4万キロ毎)
- 冷却水の補充:残量に応じて補充します。
各種オイル:ブレーキオイル等など残量に応じて補充します。 - エンジン内の各種ファンベルト
- エンジンのエアフィルター、エアコンのフィルター
メンテナンス費用
メンテナンス費用としては、ワイパーゴム、電球切れ、足回りのゴムブッシュ類、エンジン内のファンベルトなどメーターの警告灯などにも表示される項目でもあります。
経年劣化により、エンジン内部部品、足回りのゴム製品のパーツに多く、代表的なものとしてはファンベルト・足まわりのブッシュやアッパーマウントなどが挙げられます。そのほか、ヘッドライトやナンバー灯などの交換も経年劣化により必要になります。また、ブレーキのパッドやディスクローターも磨耗していくため、時期が来たときには交換しなければなりません。
BMWなどの輸入車の特徴
足回りのゴムブッシュ類など、性能維持のために劣化した場合は、交換が必要となります。
寿命による交換
発電機(オルタネータ)、各種モーター・電動ポンプ類、電装系パーツも寿命があります。
高温多湿な環境であったり、多走行やサーキット走行などの高負荷走行も部品の寿命を早めます。
このあたりも個人の使い方次第で、維持費も大きく変わってくるところです。
BMWのシリーズ別、維持費とは
BMWの維持費は、シリーズやグレードによって差が出てきます。
各種シリーズ別の維持費がどれだけ違うのか、シリーズ感の維持費が高低について解説します。
1シリーズ
BMWのエントリーモデルの1シリーズは、Cセグメントの5ドアハッチバックセダンです。
2シリーズ
BMWのエントリーモデルのスペシャリティな2シリーズは、CセグメントでクーペやSUVのラインナップです。
3シリーズ
BMWの最多売モデルでサイズ的にも日本にマッチした中核モデルの3シリーズは、Dセグメントでセダンやツーリングのラインナップです。
4シリーズ
BMWの3シリーズをベースとした4シリーズは、Dセグメントで2ドアクーペ、4ドアクーペのラインナップです。
5シリーズ
BMWのミドルクラスの5シリーズは、Eセグメントでセダンやツーリングのラインナップです。
6シリーズ
BMWの5シリーズをベースとしたスペシャリティな6シリーズは、Eセグメントで2ドアクーペ、4クーペのラインナップです。
7シリーズ
BMWのミドルクラスの7シリーズは、Fセグメントでセダンやツーリングのラインナップです。
8シリーズ
BMWの7シリーズをベースとしたスペシャリティな8シリーズは、Fセグメントで2ドアクーペ、4クーペのラインナップです。
シリーズ別の排気量と自動車税
Xシリーズ、Zシリーズは、シリーズの数字番号に一致します。
シリーズ | 排気量 | 自動車税 |
---|---|---|
1 | 1.5L~ | 30,500円~ |
2 | 1.5L~ | 30,500円~ |
3 | 2.0L~ | 39,500円~ |
4 | 2.0L~ | 39,500円~ |
5 | 2.0L~ | 39,500円~ |
6 | 2.0L~ | 39,500円~ |
7 | 3.0L~ | 51,000円~ |
8 | 3.0L~ | 51,000円~ |
BMW車の維持費が高いのはなぜ?
BMWの維持費が高くなる原因を解説します。
税金と車検費用が高い
維持費の明細により、多様な費用が必要となります。
大きな割合を占めるのが、税金と車検費用です。
税金を正しく払い、法定点検・車検を受けないと車に乗る事はできません。
税金と車検を含めて、最低10万円以上が必要となり、全く車を動かさなくても乗れる状態を維持するために必要最低限の出費となります。
新車登録から13年以上経過
自動車税は、初年度登録から13年以上経過した車は、クリーン化税制により自動車税が15%も上がります。古い車は、屋根付き車庫で保管していても、部品は劣化していきます。
屋根なし駐車や海風にあたる場所では、数年でボロボロになる部品も出てきます。
消耗部品の定期交換費用が高い
オイル、ブレーキパッド、タイヤ、バッテリーなど、定期的に交換が必要な消耗部品が数多くあります。自動車は数万点の部品で構成されており、ロングライフ化が進んでいますが、消耗部品は定期交換が必要です。これら交換部品代と交換工賃が高額になり、維持費も高くなります。
定期交換を実施しなかった
BMWは定期交換してこそ、車の性能が維持されます。部品交換を怠ると他の部分にもシワ寄せが出て、故障の範囲が拡大し、結果的に多額の整備費用が掛かるケースもあります。
ディーラー修理は工賃が高い
正規ディーラーは、基本工賃や部品代が高く、修理費用が高い結果となります。
新車保証の期間内は正規ディーラーで整備を実施。保証期間終了後は、BMWや輸入車専門の修理工場を見つけて依頼する事で、維持費を大幅に抑えられます。
難しい修理は、ディーラー側の修理実績が違います。修理費用は高くなりますが、安心を求めてディーラー修理を行い、軽整備は一般工場で実施するなど、用途に応じた使い分けも良いでしょう。
整備見積で推奨項目は落とす
正規ディーラーは、基本工賃や部品代が高く、修理費用が高い結果となります。
新車保証の期間内は正規ディーラーで整備を実施。保証期間終了後は、BMWや輸入車専門の修理工場を見つけて依頼する事で、維持費を大幅に抑えられます。
BMWの維持費を安くする方法
維持費安いシリーズ
燃費が良く、燃料代が安いモデル
- 1シリーズ、2シリーズ、X1、X2シリーズの1.5Lガソリンエンジン搭載モデル
- 1~3シリーズ、X1~X3シリーズのディーゼルエンジン搭載モデル
部品代も含めて総合的に安いモデル
- 1/2シリーズ、X1/X2シリーズのディーゼルエンジン搭載モデル
新車時はディーゼルエンジンモデルがやや高い設定ですが、数年間のランニングコストは、ディーゼルエンジン搭載車の維持費が確実に安くなります。
定期的に部品は交換する
定期的に点検・修理を実施し、早めの部品交換を実施し、突発的な故障を未然に防ぐことが重要です。警告灯に従って、早めの点検・修理を実施します。
セカンドカーとの使い分け
チョイ乗りなどは、国産セカンドカーで、長距離のみBMWを利用するなど、利用頻度を下げてガソリン代を削減する方法もあります。
走行距離が減ることで部品の劣化も軽減されます。
税金が安い車種を選ぶ
買替に伴い、上級車種へのグレードアップ、シリーズアップが多いパターンです。
2010年以降、BMWのモデルはダウンサイジングターボ化と8AT化により、小さな排気量でも十分よく走ります。
シリーズアップするものの、排気量を増やさないことで、税金や燃料代の高騰を軽減できます。
クリーンディーゼル車やプラグインハイブリッドなど、エコカー減税の対象車を積極的に選ぶことで、燃料代の軽減に繋がります。