BMWの2代目X5シリーズ(形式E70型)の歴史やスペック・サイズ・エンジンなどの関連情報を整理しました。グレードとしては、30i/35i/xDrive35d/48i/50i/X5Mのラインナップです。
BMW E70の概要
BMW SUVモデルの2代目X5シリーズは、モデル型式名E70型です。
ボディサイズは先代E53型から、一回り大型化しました。SUV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)のコンセプトに磨きがかかったX5シリーズ(E70型)は、北米生産モデルとして、北米市場のニーズに応えるべく3列シートの7人乗りモデルもラインナップに追加。電子制御4WDのxドライブを搭載し、アクティブステアリング、アダブティプドライブを装備し、走行性能の充実を図っています。
iDriveを加えたインテリアは質感も向上し、フラッグシップSUVにふさわしい装備を備えています。
特に、E70型からクリーンディーゼルを提唱するディーゼルエンジンモデルのxDrive35dが追加され、日本におけるディーゼル人気のスタートを切ったモデルです。
車幅は1900mmを超えましたが、日常では取り回しのし易いハンドリングです。
中古車でもディーゼルモデルが人気となっています。
E70の特徴
- 日本でディーゼルエンジン初投入のモデル
- 7人乗りが選べる
- iDrive搭載の先進的なインターフェース
- アクティブステアリングによる大柄なボディを感じさせない取り回しの良さ
E70ボディサイズ
- 全長x全幅x全高:4854×1933×1766mm
- ホイールベース:2933mm
BMW E70の歴史
3代目X5(F15型)にバトンタッチ:2013/11/16
SAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)というセグメントを確立した2代目とE70型は、先代E53以来、全世界130万台以上が販売され、SUVでのベンチマークのポジションを確立した。
3代目となるX5シリーズ(F15型)が発売され、後継モデルにバトンタッチとなった。
3代目後継モデルF15型のX5が公開:2013/05
3代目後継モデルF15型のX5が公開される。
xDrive50iは、直噴4.4LのV型8気筒エンジンを搭載し、450ps/66.3kgmへパワーアップ。
X5 xDrive35dの受注は全体の8割:2012/07
X5 xDrive35d ブルーパフォーマンスの受注比率は全体の8割となり、ディーゼルエンジンの人気の高さを物語る。
X5 xDrive35d ブルーパフォーマンス登場:2012/01/18
X5 xDrive35d ブルーパフォーマンスは、排ガス処理のため、還元剤となる尿素水溶液「AdBlue(アドブルー)」を噴射し、排気ガス中のNOx(窒素酸化物)を大幅に低減するSCR(選択触媒還元)システムや、排気ガス中のPM(粒子状物質)をフィルターに吸着し、燃焼・除去するDPF(粒子状物質除去フィルター)などを搭載。ピエゾインジェクター(コモンレールダイレクトインジェクション)にて最大1800バールの燃料噴射。
- 直列6気筒3.0Lツインパワー・ターボ・ディーゼルは、245PS、55.1kgm
- X5 xDrive35d ブルーパフォーマンス、価格8,390,000円。
xDrive35d BluePerformanceショーデビュー:2011/11
X5 xDrive35d BluePerformanceは、日本向けのディーゼルエンジンがBMW初登場。
SCR(選択触媒還元)、DPF(粒子状物質除去フィルター)装備で、日本のポスト新長期規制、EUのEURO6規制をクリア。新世代コモンレール ダイレクト インジェクションの3リッター直列6気筒ディーゼルのツインパワー・ターボ。パワートルクは245ps、540Nm。
xDrive35i減税適合:2010/11
xDrive35iが9.4km/lの燃費達成で、自動車取得税および重量税が約50%減税で、約21万円が優遇される。オプションのサンルーフ+3列目シート装備で、約36万円の優遇となる。
E70マイナーチェンジ後期モデル:2010/05
前期と後期の違いとは
エンジンのリニューアル、ATの多段数化による動力性能のアップ、燃費改善
- BMWツインパワーターボテクノロジー
- 高精度ダイレクトインジェクションシステム
- マイクロハイブリッドテクノロジー(ブレーキ・エネルギー回生システム)
- 6速ATから、8速ATへ変更に伴う燃費向上。
エクステリアの変更
- テールランプのLED化(シルバーの横ラインを追加)
- ヘッドランプ変更
- リヤテールランプのセンターにシルバーのライン
- 前パンパーのエアインテークのシルバーのバー追加。
- 後バンパーのマフラー下部デザイン変更(ディフューザー風)
X5Mに標準装備
- マイクロハイブリッドテクノロジー
- ショートカットキーを周辺に配置したiDriveコントローラ。
販売価格
- xDrive35i:直列6気筒エンジン:798万円
- xDrive50i:V型8気筒エンジン:1045万円
50iスペシャルエディション:2010/04
エアロダイナミックパッケージと21インチホイール、3色のカラーラインナップで限定15台
2010年モデル:欧米でLCI:2010/02
- xDrive30iから、35iへ。直6/3.0L-NAから、直6/3.0Lシングルターボへ。
- xDrive48iから、50iへ。V8/4.0L-NAから、V8/4.4Lツインターボへ。
- トランスミッションは6AT→8ATへ変更に伴う燃費向上。
- ショートカットキーを周辺に配置したiDriveコントローラ。
- ヘッドランプ変更
- リヤテールランプのセンターにシルバーのライン
- 前パンパーのエアインテークのシルバーバー追加。
- 後バンパーのマフラー下部デザイン変更(ディフューザー風)
- ステアリングパッド下部のシルバー装飾
- 6.5インチモニターは標準だが、今となってはやや小さいかも。
X5CSL:非売品(M5誕生25周年記念モデル):2009/11
M5に対して、カーボンによる軽量化で50kg軽い1780kgを達成。排気量を500ccアップの5.5Lとして、580ps、55.3kgmのパワー・トルクを達成。73ps、2.2kgmのアップを果たす。
M-DCTの7速AT。ドイツ・ニュルブルクリンクのラップタイムは、7分50秒(X5M比で20秒アップ)
X5M:日本予約開始:2009/07
X5にMが付いた、Mチューニングモデルが登場。0-100km/h加速4.5秒の俊足。最高速リミッター解除:275km/hをマーク
- 4.4LV型8気筒ツインターボ、最大1.5バールの過給。インタークーラーは水冷と空冷のダブル冷却とアルミ製オイルサンプを装備。
- 最大出力555ps/6000rpm
- 最大トルク69.3kgm/1500-5650rpmを発揮
- 6速Mスポーツ・オートマチックトランスミッション、ステアリングパドルシフト
- Sport/Efficiencyのモード選択
- 価格1440万円
コンフォートアクセス標準装備:2008/11/20
キー操作無くドア・ロック開閉やエンジンの始動/停止が出来るコンフォート・アクセスを標準装備、モデル名称変更、価格改定
- BMW X5 xDrive30i 7,800,000(旧X5 3.0si)
- BMW X5 xDrive48i 9,950,000(旧X5 4.8i)
日本:2代目X5 E70が発売:2007/06/21
- 3.0siが753万円
- 4.8iは963万円
キャッチコピー「圧倒的なダイナミズムとラグジュアリー。すべてを先駆する、SAV誕生」
独BMWはE70型X5登場:2006/08
BMW初代X5(E53)からバトンタッチし2代目X5モデルのE70を発表。
「X5 4.8i」335psの4.8L V8、「X5 3.0si」272psの3.0L 直列6気筒、「X5 3.0d」231psの3.0L 直列6気筒(日本導入予定無し)。ミッションは6速AT。オプションで3列シート選択可能。
アメリカBMWスパータンバーグ工場製
BMW E70のスペック・サイズ・エンジン
性能・主要諸元 | 3.0si/4.8iスペック |
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全長、全幅、全高 | 4854×1933×1766mm |
ホイールベース | 2933mm |
最小回転半径 | 6.4m |
エンジン | エンジンスペック |
10/15モード燃費 | 8.0/6.2 |
トレッド | F1644,R1650mm |
車両重量 | 2100kg/2245kg(2325kg/7人) |
操舵装置 | ラック&ピニオンパワー(車速感応式) |
トランスミッション | 6AT(ステップトロニック) |
サスペンション | Fダブルジョイントストラット/Rインテグラルアーム(マルチリンク) |
ブレーキ | Fベンチレーテッドディスク・Rディスク |
アルミ/タイヤ | FR255/55R18/FR255-55R18 |
E70の故障を起こしやすいポイント
エンジンの注意点
- タイミングチェーンからのカタカタ音、テンショナーの伸びに注意する。
- 燃料インジェクターの不良による始動性悪化
- 排気ガスが白い:ターボアクチュエーターの故障
- 後期型のディーゼル:DPF(パティキュレート・フィルター)の不具合
- 初期型のディーゼル:グロープラグの詰まり
足回り・その他
過去のリコール対応が実施されているのかをチェック。未実施の場合はディーラーへ持ち込み。
サスペンション
10万キロ超えの車両は、足回りのリフレッシュを推奨。特にブッシュ類は要交換。
リアサス(エアサス)の空気漏れ・車高調整の具合を要確認。
ブレーキ
オートパーキングの作動状況の確認。