初代X5シリーズ(BMW E53)関連情報。X5の歴史やスペック・サイズ・エンジンを解説します。グレードは、3.0i、4.4i、4.6isがラインナップされていました。
BMW E53概要
初代X5シリーズとなる「BMW E53型」は、ミドルクラスの高級SUVモデルです。初代モデルだけあり、SUVとしてのタフな走りと走破性を備え、オールラウンドな走行性能は、ハイウェイの快適かつ、安全な走行にも寄与しています。高級感のある内装は、上級プレミアムセダンのユーザーも納得の質感です。オフ・オンを自在に走るスポーツ・アクティビティ・ビークルです。メルセデス・ベンツの初代Mクラス成功から2年後、アメリカ・サウスカロライナ州スパータンバーグのBMWサウスカロライナ工場で製造。北米・日本向けはガソリンエンジンで、欧州ではディーゼルエンジンとマニュアルトランスミッション仕様も存在します。BMW初のSUVで、BMW社が商標登録した「SAV(Sports Activity Vehicle, スポーツ・アクティビティ・ビークル)」は、新たなSUVカテゴリーと定義しています。
以降、高級SUVモデルとして他メーカーにも影響を与えたモデルです。
X5 E53の特徴
- BMWの初代Xシリーズの初のモデルのとなるX5です。
- BMWがランドローバーを買収後に開発、レンジローバーL322モデル(シャーシと足回りを共有
- BMW5シリーズ(E39型とエンジンと電子制御系)の両方と多くのコンポーネントを共有
- 1994年にSUVモデルの開発・構想に着手
- チーフエンジニア(エドゥアルド・ワレク)
- クリス・チャップマンとクリスバングル氏によるデザイン
- トルクスプリッド4WD(後輪トルク62%)
X5 E53のボディサイズ
- 全長、全幅、全高:4665×1870×1740mm
- ホイールベース:2820mm
- 上記はX5 3.0iグレード
BMW X5 E53の歴史(変遷)
年月 | 内容 |
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2007/06 | 2代目X5シリーズ(BMW E70)へフルモデルチェンジ |
2006/05 | BMWジャパン創立25周年を記念し特別仕様車「X5 25th Anniversary Edition」が登場。 スポーツパッケージや2アクスルレベルコントロール装備。 ベージュとブラックレザーインテリア、スモークグレーポプラウッドトリムなど専用カラーが設定される。 |
2005/09 | 価格改定を実施。 3.0i GH-FA30N 2979cc 5AT 6,600,000円 4.4i GH-FB44N 4398cc 6AT 9,250,000円 4.8is GH-FA48 4798cc 6AT 11,850,000円 |
2005/06 | 累計出荷台数は50万台を達成 |
2003/10 | マイナーチェンジ xDriveの追加 4.4iがステップトロニック付き6速AT 3.0iがステップトロニック付き5速AT マイナーチェンジによるインテリア・エクステリアの変更 電子制御式4輪駆動システム「xDrive」によりF38%/R42%のトルク配分を、電子制御式多板クラッチにより走行条件に応じて自動的なトルク配分を行う。 4.4iにエクスクルーシブ ウォークナッパPKG(15万円高)を設定(ウォークナッパ レザーとリアシートヒーター)。 |
2003/04 | マイナーチェンジ DVDナビゲーション(オンボードモニター、TVチューナー、VICS 3メディア含む)/HiFiパッケージ(35万円)オプション追加。 3.0iの価格引き下げ |
2001/10 | X5 4.6is登場 4.6リッター版を追加。20インチの大径ホイール、オーバーフェンダー、エアロなど走りを大幅に強化した車種を追加。左ハンドルのみ ・4.6L-V8 347ps |
2001/04 | 4.4i仕様追加 4.4iに左ハンドル仕様も追加。 |
2001/01 | X5 3.0i登場 3リッター版を追加。 ・3L-直6 231ps/5900rpm・30.6kgm/3500rpm |
2000/10 | X5 4.4i登場 BMWがSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)という新しいジャンルの車を登場させた。 ・4.4L-V8 286ps/5400rpm・44.9kgm/3600rpm 当初は右ハンドル仕様のみ。ステップトロニック5AT、フルタイム4WD、デュアル/サイド/ITSヘッドエアバッグ、DSC(ダイナミック・スタビリティー・コントロール)、DBC(ダイナミック・ブレーキ・コントロール) |
1999 | スポーツ・アクティビティー・ビークル(SUV)という新しいジャンルで、BMWは、E53 X5をショーデビュー(デトロイトショー)。 Z3に続き、北米での生産となり、市場も北米メインである。 3リッター版を追加。 ・3L-直6 231ps/5900rpm・30.6kgm/3500rpm |
BMW X5 E53のスペック・サイズ・エンジン
3.0i/4.4i/4.8isスペック
- 全長、全幅、全高
- 3.0i:4665×1870×1740mm
- 4.4i:4665×1870×1740mm
- 4.4is:4665×1925×1720mm
項目 | 性能・主要諸元 |
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ホイールベース | 2820mm |
最小回転半径 | 6.1m |
エンジン | エンジンスペック |
トレッド | F1575,R1525mm F1575,R1525mm F1565,R1595mm |
車両重量 | 2080kg/2240kg/2290kg |
操舵装置 | ラック&ピニオンパワー(車速感応式) |
トランスミッション | 6AT(ステップトロニック) |
サスペンション | Fダブルジョイントストラット Rインテグラルアーム(マルチリンク) 電子制御エアサス |
ブレーキ | Fベンチレーテッドディスク・Rディスク |
アルミ/タイヤ | FR235-65R17 FR255-55R17 F275-40R20,R315-35R20 |
特徴 | フルタイム4WDのトルク配分はフロント38%、リヤ42%となる。
デュアル&サイド&ITSヘッドエアバッグ |
E53レビュー
2000年に重厚かつスポーティなSUVというジャンルは存在しなかった。X5は、プレミアムブランドとしての重厚かつスポーティなSUVというジャンルを開拓し人気を得た。BMWではSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)と呼ぶ。以降、ポルシェカイエンや他メーカーのスポーツSUVモデルに大きな影響を与えた。ボディもX5がBMW初のSUVモデルであったことから過剰なボディが与えられた結果、重量は2トンを超えた。ボディサイズは幅1.9mとなり日本では、やや大きい。
それでも3リッターモデルの追加により、そこそこ販売台数を伸ばした。
5シリーズ級の高級感と装備を備え、プレミアム度も十分である。
初代X5の中古車は、タマ数もそれなりにあるが程度の良いタマが減っており高年式低走行車をなるべく選びたい。
- メンテナンスのポイント
- ドライブシャフトのオイル漏れ
- サーモスタッドやラジエターホースなどの水周り系
- 重量ボディに伴う、ブレーキやタイヤ、ブッシュの磨耗・劣化に注意