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BMWアルピナ モデル別の試乗記・インプレッション

ALPINA情報
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B7 (F01)試乗

【モデル名:ALPINA B7 BiTurbo(F01_B7)】
BMW7シリーズ(F01)をベースに、より鋭くパフォーマンスに磨きをかけたB7は2009年7月デビューしました。

〈さらなる極上。高品質の極み〉トータルバランス、ALPINAが最も大切にする哲学。
闇雲にパワーを追求せず、より奥深い神秘的な違いをいつの時代も表現し、他を寄せ付けない極上のオーラが秘められた、4世代目となるフラグシップサルーンです。

内外装の設えはいつもながらのALPINA流儀、「フォーム・フォローズ・ファンクション(機能のための形状)」というコンセプト通りです。控えめながらも3割増のダウンフォースを確保するエフェクトパーツ、ブルー地にレッドのアローを持つメーター類、エレガントなウッドパネルは北米産の月桂樹(ミルテ)を使用する。385mmという若干小径ステアリングの裏には、6速ATのマニュアルコントロール用スイッチ(スイッチトロニック)が配されている。ホイールは新デザイン「ALPINA CLASSIC(StylingⅢ)」の21インチ径。タイヤはミシュラン製でサイズは、前245/35R21、後285/30R21の太さはグリップに貢献。

エンジン、BMWから出荷されるベースから十分にスポーティなキャラクターが演出されているが、ALPINA独自のエンジニアリングはクラフトマンシップが魂を込め緻密に組み上げ、その魅力を更に高めている。ベースは4.4LのV型8気筒ビターボ・エンジン、ALPINAは各バンクに備わるターボチャージャーをハネウェル・ギヤレットと共同開発し、タービン径は44mmまで拡大されている。圧縮比は9.2、最大過給圧は1バールと、当時ALPINA史上でも屈指のハイパワーユニットである。水冷と空冷で、合計3個が用いられるインタークーラーのシステムもALPINA独自で、吸気温度はオリジナルBMWと比較して35%の低下が実現されている。
近年のALPINAはアクセル踏む量が少ない領域での力強い立ち上がりを意図的に抑え、72.9kgmもの最大トルクを持て余す事は無い。これは、究極のフラグシップサルーンに相応しい上質感ある走り、アクセル操作に対する余計な気遣いをさせない配慮です。そして、アクセルを踏み込むと、ALPINA独自のエンジン制御プログラムにより、高回転域でのトルク落ち込みを抑えパワーの伸びに勢いを感じる。高回転域では頭打ちがなく6500rpmあたりまではパワーが充実しており、ボリュームを抑えながらも高密度で乾いたビートを刻む。
この一直線に上昇するパワー特性は、ALPINA最大の特徴です。
最高出力382kW/520PS(回転数5500rpm)、最大トルク715Nm/72.9kgm(回転数3000-4750rpm)

しなやか・・・最大の要因はサスペンションのチューニングにある。
21インチの大径タイヤを平然と装着しているが、尖った突き上げや強い横ゲインといった不快な要素が見当たらない。前はALPINA専用スプリング、後のエアスプリングはレートを上げ、車高は前15mm、後10mm落とされているものの、ピッチングの量は実に小さく抑えられている。
大径タイヤを見事に履きこなす技、老練のエンジニアが手塩に掛けて磨いている賜物です。

過激な主張をする時代に、まさに大人の理論を提言する。ALPINAがALPINAたる由縁、B7 BiTurboは極上・高品質の極みです!

by アル君




B9 (E24)試乗

【モデル名:ALPINA B9 3.5Coupe(E24)】
「ALPINAの快感と大人の知性が共存したクーペ」、6シリーズ(E24)をベースとしたB9 3.5Coupeの登場です。

逆スラントのノーズを、最も美しい造形で実現しているのはE24型6シリーズです。
空力的な事を考慮すれば不利なフェイスデザインも、美しく睨みのきいた力強いルックスには圧倒的に魅了されます。細かく繊細なピラーデザイン、低いトランクデッキ等、クーペを美しく見せる手法が盛り沢山で素敵過ぎです。

搭載されるエンジンは、徹底的なメカニカルチューニングが施されたSOHCの直6ユニット。
89mmのボアを92mmに拡大、9.0の圧縮比は10.2まで高められ、280度のオーバーラップを持つ専用のカムシャフトにより、チューニングユニットらしい回す程にイキイキとしたフィーリングを得ています。又、ハイカムと組合せで、ベースモデルの180psに対して245psを絞り出す。「ALPINAらしい繊細なフィーリングを味わえます」

それにしてもB9 3.5Coupe、走らせる楽しさは抜群です。
手前に突き出した380mm径のステアリングを握り、いかにもスロットルバルブに直結された感触のアクセルを踏む。フロント53に対してリアが47と、理想に近い重量バランスのボディは、ビルシュタインのガス式ショックアプソーバーによって支えられ、フラットな姿勢のまま思いのままに向きを変える。そして、意図的に演出されていない、心に響くようなエキゾーストノートです。
「この感触は素晴らしいです」

逆スラント時代のALPINAしかない快感と、大人の知性が共存したクーペです!
「世界一!美しいクーペ!!!」

by アル君

B10 (E34)試乗

【モデル名:ALPINA B10 3.5/1(E34_B10)】
BMW5シリーズ(E34)をベースにした、最後のビックシックスを積むALPINA。
生産期間は1988年4月~1992年12月。

ボディ剛性を高め、デザインも洗練されたE34ベースのB10は、ALPINAが高いクオリティで仕上げました。スモールシックスと比較すれば重いフィーリングの直6も、ALPINA流儀のファインチューンにより、アクセルを開ければ繊細な鋭さで活気付いております。
エグゾーストサウンドは、BMWが特有とする重厚なものより、回転を上げれば乾いた心地良いものへと変わる。これも「ALPINAマジック」と云われるものです。
エンジンは直6SOHCで、最高出力258馬力を発揮します。

インテリアもALPINAらしいモディファイが施されており、乗車する嬉しさを高めております。
エクステリアもフロントスポイラーと共にリファインされた繊細なデコラインにより、新世代ALPINAの幕開けとなりました。ホイールもセンターハブにカバーが付き、よりスポークが長くなり、気品を増したデザインに進化しました。乗り心地も適度に硬められ、ジェントルなスポーティさには魅了されます。ALPINAのフィールを感じるB10には魅了されます。

by なな男@B10


B10 BiTurbo (E34)試乗

【モデル名:ALPINA B10 BiTurbo(E34_B10 BiTurbo)】
ALPINAのイメージリーダーとして君臨したスーパーサルーンであるB10 BiTurboの登場です。1988年から市販車の生産に専念したALPINAが求めたのは強力なイメージリーダー、此の使命を背負ってALPINAの高い技術力をアピールしました。
生産台数は507台。製造期間は1989年8月~1994年3月。

ビッグシックスの排気量は其のままに、ギャレット製のT25タービンをツインで装着。
シングルターボより低い回転域から豊かなトルクが湧き出し、そのままトップエンドまで維持する事によって無理のない高出力化を実現している。
パワースペックは最高出力370ps/6000rpm、最大トルク53.0kgm/4000rpmを発揮し直6ユニットとしては強烈で、その走りは異次元の世界です。
ボディ空力特性の追及も含め、最高速度290km/hをマークする。
重量のあるE34のボディ、走り始めの一転がりは揺ったりとした感触だが、そこから一瞬にして豪快な力強さに満たされていく。強靭なボディによるカタマリ感と暴力的な加速は、此のB10 BiTurboが持つ個性的な乗り味。乗り易く、恐ろしく速いと云うキャラクターはゲトラーク製MTさえ操れば誰でも乗りこなせる反面、あっけなく非日常的な速度まで加速していく。
強化されているクラッチは極端な重さでは無く、ミートに気を使う事も無い。

ガーリング製の4ピストンキャリパーを備えるフロントのベンチレーテッド・ディスクブレーキは強力で、一気に減速させ又リアブレーキとのバランスが取れ、荷重移動に対して過剰な反応を示さないため挙動が乱れる心配はない。フロントにビルシュタインのガスショック、リアにオートレベライザーを組み合わせたサスペンションは、ステアリング操作に合わせて適度にボディをロールをさせながらリニアリティが実感できる。

インテリアは内張りやステアリングコラム下などにも、天然のウッドが用いられたパネルが配置する。MTながらクルーズコントロールが装備され、超高速クルーザーの性格を表している。
メーターの下部には吸気圧や油温などを表示するデジタルコクピット・インジゲーター、センターコンソールには電気式のブーストコントローラーが備わり、スペシャル感が詰まっています。
前席にはレカロの電動スポーツシートが採用され、ワインディンクでは乗員のホールドに多大な威力を発揮する形状である。

近代のALPINAは上品かつ繊細なチューニングが魅力。
B10 BiTurboは尖ったチューニングで、ダイレクトな感覚やコントロールする楽しみがあり今より濃厚で刺激的です。それでいて、乗り心地が極めてしなやかであり、静観性はベース535iにさえ勝るほど、ALPINAの洗練された世界を思い知るでしょう。

by アル君




B10 3.2 (E39)試乗

【モデル名:ALPINA B10 3.2(E39)】
ベストバランス・ミディアムの誉れ高い、5シリーズ(E39)をベースとしたB10 3.2の登場。
製造年月は1997.8~1998.12。

当時はより大きく・安楽・ラクシュリーにと、ドライビングの楽しさよりも、洗練度の高さや快適性を重視する傾向の中、ALPINAの原点・生来復帰を狙ったモデルです。
意のままに操れて、しかも気持ち良いドライビング・プレジャーを実感。

B10 3.2のノーズに納まるのは、そのネーミング通り3.2Lユニット、伝統の‘ライトシックス’6気筒です。86.4×89.6mmのボア・ストロークによる3152cc、DOHC4バルブのヘッドデザイン、10.5の圧縮比、SIEMENS DME MS41.1エンジンマネジメント・システムのスペックを持ち、260ps/5900rpmのパワーと33.6kgm/4300rpmのトルクを生み出す。スムーズさの中にも機会としての鼓動や息遣いを残すストレートシックスならではの味わいは、やはり何物にも代えがたいです。特に際立つのは、その圧倒的なトルク感で、基本的にはフラットで下から上まで使い易い、また着実に切れ味の鋭さを増していくダイレクトな刺激もあります。もちろんフリクションの増加を全く感じさせない軽快な吹け上がりもALPINAの名に恥じないもので、高回転域に達してもノイズや振動の高まりを一向に意識させないバランスの良さを誇る。
走行性能は0→100km/h加速を6.5秒で、最高速度は260km/h以上を可能とします。

このモデルにALPINA自慢のスイッチトロニックの設定はないが、5速マニュアルを駆使しての走りは軽快で心地良い。上質の木目を配したインテリアもALPINAの魅力。
又、シートには青と緑のALPINA・ラインが走る。ALPINA流儀のエクステリア、独自の前傾姿勢や超扁平極太タイヤによる佇まい。ベストバランス・ミディアム!!!

by アル君



B10 V8 (E39)試乗

【モデル名:ALPINA B10 V8(E39_B10 V8)】
BMW5シリーズ(E39)をベースに540iのユニットをチューンしたB10 V8です。
生産期間は前期1997年1月~1998年8月、後期1998年9月~2002年9月。

5シリーズ(E39)のボディでスポーツ性も十分に発揮しながら、高級セダンらしいしなやかな乗り味はALPINAです。18インチホイールを履いてタイヤはフロントに235/40ZRとリヤに265/35ZR、更にはノーマルより20mmほど低くセットされても、ソフトながらステアリングの動きに繊細に反応し俊敏な走行はお見事です。エクステリアは、フロントスポイラーがE39の穏やかなフェイスを引き締め、リアスポイラーがイメージを強めております。

此のモデルよりB10の排気量は全て4600ccとなり、トランクリッドのエンブレムは「B10 V8」とシンプルになる。4600ccV8エンジンは、ミリグラム単位での微調整を施し、マーレ製のピストン、ボッシュ・モトロニック、エミテック・メタル・キャタライザー等々の採用をしている。スペックは、最高出力347ps/5700rpm、最大トルク48.9kgm/3800rpmを発揮する。性能データーでは0→100km/h加速を5.9秒で、最高速度は275km/hを可能とします。あくまでジェントルながら、踏むと怒涛の加速力を見せつけます。

キャビンは、ベースのE39がよりラグジャリー志向を強めたので、ALPINAの出番は少ないが、それでもALPINA流儀は健在です。

直6以上にスムーズなALPINAのV8に、しなやかでストロークの豊かなサスペンションのALPINA足を融合したB10 V8。ALPINA味濃厚なB10 V8は素晴らしいです!

by アル君



B11 3.5 (E32)試乗

【モデル名:ALPINA B11 3.5(E32_B11)】
11番目のALPINAとして登場したB11 3.5です。初めて7シリーズ(E32)をベースに昇華したALPINAモデル。製造期間は1987年1月~1993年12月。

エクステリアに於いて、強く印象づけるのはオリジナルより2インチも径が大きいALPINAパターンの軽合金ホイールである。フロントが8.5J、リアは10Jもあり、そこにミシュランの超偏平タイヤMXX(235/45ZR17と255/45ZR17)が組み合わさられる。
ALPINAは之までタイヤはすべてピレリーを使用していたが、此の時代よりミシュランへ変更となりました。ボディ・サイドにはデコレーションラインがあり、大型のフロント・スボイラー効果的に装着される。

サスペンションは、ベースを基本的にフロントはダブルジョイント付きのマクファーソン・ストラット、リアはセミ・トレーリングアームの独立懸架であるが、ノーマルより25%ハードなセッティングを持つビルシュタインのドカルボン・タイプのダンパー及び短く固められたスポーツコイルによって、フロントで約20mm、リアでは約10mmほど低くセットされている。
このフロント下がりのサスペンション・セッティングはALPINAの特徴でもあり、ワイドなタイヤを使用する事によって過度のアンダーステアを弱める働きと、視覚的にも精悍な印象を与える。
従来からALPINAは他のチューナーとは異なるサスペンション・チューニングを行なっていた。
其れは単にコーナリング性能を高めるために乗り心地を犠牲にすることはなく、適当な粘り感を上手く残した優れものです。

前ヒンジのボンネットを開くと、ALPINAがチューニングしカムカバーが美しく塗装された、3.5リッターSOHC直列6気筒エンジンが見えます。軽合金シリンダーヘッドの燃焼室は半球形に加工され、排気量は其のままにしてフリクションの少ないマーレー製のスペシャル軽量ピストンを組み込む。この為にコンロッドは8ミリ長いものが採用された。
圧縮比はオリジナルの9.0から9.8に変わり、ここにより多くの混合気を送り込むために、カムシャフトはリフトの大きいものへ変更され、同時にアウトレット・バルブの径も1mmミリ大きくなった。キャタライザーの組み込まれたエキゾーストシステムも、抵拡のできるだけ抵抗の少ないものへと変わっています。ボッシュ・モトロニック・システムも、ALPINAのエンジン特性に合わせてプログラムは当然ながら変更されています。此れら等のチューニングを施し、出力は258psとベ-スの211psより47ps上回るパワーを得ました。
又、徹底したバランス取りは当然として、吸排気効率を高めるために、シリンダーヘッドそしてマニホールドのポート壁面が美しく研摩されています。
排気量を拡大しないでパワーアップさせるには、細部まで丹念に仕上げ、各部分から少しずつパワーを引き出すしか方法は無く、ALPINAならではの技法となります。
只、そのぶん多大な人手を要するので、価格は高くなりますが仕方ない事です。

インテリアは7シリーズ(E32)の装備品は高級且つ充分なので、ALPINAは新しいデザインの4スポーク・ステアリングホイールとストライブの入ったシート等に留めている。

低回転からのトルクは充分に太く、高速巡航中はフラットな乗り心地とノイズの少なさは優れており、直進時における挙動は素晴らしい。コーナーでは、スポーツカー的なハンドリングです。

フォーマルセダンをスポーツカー感覚で乗るには最適である。自分だけのエクスクルーシブカーとして所有する満足感を得られるでしょう。一人になって、ゆったりとくつろげる空間を満喫できるB11は、そんなエグゼクティブにぴったりの1台です。

by アル君





B12 5.0 V12 (E31)試乗

【モデル名:ALPINA B12 5.0クーペ(E31_B12)】
8シリーズ(E31_850i)の華麗なるフォルムとV12をベースに開発された、グランツーリスモのB12 5.0クーペの登場です。ALPINAの製造工程として、ホワイトボディを含む必要なパーツのみBMWより入手し仕立てており、仕上がりは高品質です。
世界限定97台、日本での正規販売は10台と云うレアモデル。製造期間は1990年6月~1994年5月。

エクステリアは、控え目ながら、ノーズの下にはエアロダイナミクス効果を発揮するフロントスボイラーが与えられている。インテリアはシックに装われ、ALPINAのコーポレートカラーであるブルーとグリーンのストライプがアクセントとるWALK NAPPAレザーでシートは仕立てられる。ステアリングは、3本スポークのスポーツステアリングが標準で装備される。
ステアリングを握るだけで自分(ALPINA)ワールドが完結するとでも言おうか、独自の充実感に満たされてしまう。

エンジンは4988ccのV型12気筒を搭載する。ベース・850iの300ps対し、ALPINAがチューニングにより排気量は同じで360psと47.9kgmを得ている。
V12はフラットなトルク特性を持ち、街中をゆったりとしたスピードで走っても良し、アクセルをグッと踏み込むとシートにグググッと背中が張り付くようなトルク感は素晴らしく、ALPINA社の技術力は確かなものです。又、ALPINAのテクノロジーが加えられる事でBMW本来のティストが遺憾なく発揮され、頭の中を覚醒して胸のわだかまりを拭い去ってくれるような加速が堪能できる。しかも、その間にドライバーを緊張させる振る舞いは一切ない。ステンレススチールのBOYSENエキゾーストシステムが奏でるサウンドも、意識すれば聞こえてくる程度のBGM的なボリュームに抑えられている。

サスペンションは引き締まった設定で、タイヤのプロファイルがスリックタイヤ並みの剛性を伝えるだけに、限界の予知性が犠牲になりがちだが、其の不安は感じられない。
フロント245/40ZR18、リア285/35ZR18と云うスーパーロープロファイルのミシュラン装着にもかかわらず、外乱に対する耐ワンダリング性能はベース・850iより優れ、足の奥深さはALPINAマジックの誉れ通りです。

追記として、ベース・850iの300psというスペックは、敢えて性能を絞り込んだ結果です。
4988ccのV型12気筒の最高出力を必要以上に引き上げる事を、BMWは好まなかった。
パワー競争を加熱さすことが社会環境に反すると考慮し、真摯な態度で自重した訳である。
ALPINAの考えは、頂点に位置するB12は極めて限定されたオーナーに委ねられ、そうしたオーナーは知性と教養を持ち備え、B12を走らせる事に対し社会的な責任が理解できると判断している。ALPINAの最上級グランツーリスモです!

by アル君




B12 6.0 V12 (E38)試乗

【モデル名:ALPINA B12 6.0(E38_B12)】
BMW7シリーズ(E38)のV型12気筒エンジンをベースに、完全無欠のスーパーリムジンとしてB12 6.0が登場です。製造期間は1999年7月~2001年7月。

ALPINAはBMW製V型12気筒5379ccをベースに5646cc(B12 5.7)へ拡大し、更に研ぎ澄ますべくチューンにより排気量を5980ccへと拡大させた。(ネーミングの6.0は排気量を示す)施したチューニングは他に、エンジン回転を更に滑らかにする為、より軽量化されたピストンの採用やシリンダーヘッド改良などが徹底して行われている。
其の結果、此のV12エンジンは最高出力440ps/5600rpm、最大トルク61.2kgmを発揮する。エンジン特性は、スムーズ且つパワフルな二面性を持ち合わせている。
ALPINAによる最後のV12、現世ではB12のような「Huge engine」はあり得ないようです。

環境問題にも積極的に取組み、エレクトニック・プリヒーティング・システム(電気余熱式)付きのキャタライザーを搭載し、エンジン・スタート直後に発生する有害物質を除去する。
素材に排気抵抗の少ないエミテック金属キャタライザーを採用するのもALPINAの証です。

フロントに245/40ZR、リヤに275/35ZRという20インチの超扁平タイヤを装着しているが、素晴らしく見事に履きこなしており、あらゆるシチュエーションに対応した懐の深い足回りのセッティングは最高です。ALPINAの真骨頂といえます。
ハンドリングは軽快な操縦性を示し、スポーツカーとも呼べる操りがいもある。

インテリアはブルーとグリーンのストライプで飾られ、ウッドパネルやシート表皮などはALPINA流儀。ステアリングホイ-ルには、スイッチトロニック機能も備わる。

7シリーズ(E38)を昇華させたB12、気品とスポーツ性を兼ねた特別な存在感が漂っております。ALPINAが磨きを掛けた飛びっきり贅沢な超高性能リムジンです!by アル君




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