BMWの洗車後、窓枠のメッキモールの劣化や「水滴が乾いた跡」であったり、白い皮膜(白サビ)が気になったことはありませんか?このようなメッキモールの磨き方と劣化を保護し、綺麗に保つ方法を解説します。
BMWメッキモールの劣化状態を確認
BMWと国産車の違い
BMWは、アルミ製の窓枠メッキモールです。国産車はプラスチック製が多いでしょう。国産高級車はアルミ製です。アルミニウムは、専用に磨くグッツやクリーナーを使用する必要があります。
モールの表面に白い皮膜(白サビ)が出てしまうかというと、日本の雨はアルカリ性が強い傾向だそうです。欧州に多い酸性雨け向けの対策として、アルマイト(酸化アルミニウム)加工がされています。ただし、アルカリ性には弱いので、白サビが出てしまうというのが実態です。
経年劣化したモールの現状を確認
ドアの淵やウインドウまわり、ドア・バンパー周囲をガードし、高級感をアップさせるのがアルミ製のメッキモールです。これも洗車を怠ったり、中古車購入では劣化していたりします。モールのくすみや劣化が気になる方も多いことでしょう。
新車時にコーティングをする方も多いのですが、水玉模様のイオンデポジット、ウォータースポットが付いて取れない状態も多いようです。通常の洗車やワックスでもなかなか落ちない状態もあります。ドアの窓枠(ドア窓枠モール)だけでなく、メッキされた箇所やMスポーツのグレードでは、ブラック塗装されているケースも確認する必要があります。
メッキ箇所(メッキかブラック塗装)の劣化状況確認
- ドアの窓枠
- トラックリッド
- フロントグリル
- ドアハンドル
イオンデポジットとは
ワックスやボディコーティングにより、ボディ表面には強力な被膜が形成されボディを守っています。イオンデポジットとは、雨が降った後や洗車をした後、ボディ表面のふき取りが遅いと、水滴が斑点のように白い膜や白い跡が残ってしまうことを言います。水分にはミネラル成分が含まれていますが、水分の蒸発時に「ミネラル成分」が蒸発せずに残ってしまった後が「白い跡」に残ってしまったものなのです。
長雨が続いた後は、水分のふき取りなど行いませんので、水分の蒸発、ミネラル分の蓄積が繰り返されます。結果、堆積されたミネラル分が直射日光の熱や紫外線により硬化、酸化していきます。さらにワックスやコーティング面を突き破り、塗装面を侵食します。進行すると指で触るとボコボコになった状態が最終段階です。
ウォータースポットとは
ワックスやボディコーティングにより、水分は強力な表面張力で水滴が大きな粒の塊になっています。この状態で直射日光を受けると、水滴の粒が「虫メガネのレンズ効果」を発揮して、日光の光を熱として集めてしまいます。
結果、塗装面を痛めるウォータースポットとしての穴(クレーター)を形成してしまうのです。
ウォータースポットはワックスやコーティング効果が無くなり、酸性雨などでさらに浸食が進みやすい環境を作ってしまいます。
アルミモールのサビ(白錆)
アルミニウムもサビが劣化して発生します。これも専用のクリーナーで磨くことにより、一定綺麗にすることができます。
アルミニウムのサビ(白錆)とは
白錆(しろさび)とは、アルミニウムや亜鉛の表面に見られることのある錆のことです。
白錆除去には、製品名「ピカール」が有名ですが、アルミモール専用品が多数でていますので、本ページ末尾の商品を推奨します。
BMWメッキモールを磨く方法
洗車後、ガンコなイオンデポジットが残っている場合は、専用の研磨剤を使用して落とす必要があります。また、アルミモールのサビも磨いて落とす必要があります。
メッキモールの磨き剤の購入
市販の「車」「アルミ」「メッキモール」「クリーナー」などのキーワードで検索し、専用の磨き剤を入手してください。ボディ用のコンパウント剤とは異なりますので、必ずメッキモール用の磨き剤を利用してください。ボディ用は、アルミ用とは異なりますので、成分の関係で汚れが落ちない場合があります。
別途、2センチ幅以上のマスキングテープ(紙テープ)も用意します。
おすすめ製品の紹介
まずは、汚れと劣化した薄い膜を除去するためにコンパウントかクリーナーを利用します。下記の製品購入をお勧めします。
- WAKO’S メタルコンパウンド
- KURE 1176 HTRC2.1 fl oz (330 ml) Surface Finishing Agent
- プロスタッフ 魁磨き塾 アルミメッキモールクリーナー
事前の洗車で汚れを落とす。
水洗い、シャンプーなどで汚れをしっかりと落とします。
水滴がついたままとせず、しっかりと水分をふき取ります。
マスキング・養生に時間をかける
ここが一番重要です。磨き中にはみ出してしまうと塗装面やガラスをキズつけてしまいます。汚れの酷い場所は、時間がかかり、はみ出す可能性が高まりますので、幅を広めにしてマスキングしましょう。
説明書に従い、マスキングを実施して磨き作業を行う
メッキモールの周りのボディに対して、磨き剤がはみ出したり、傷を付けないようマスキングテープで保護することが重要です。
ゆっくり、丁寧に磨く
とにかく時間をかけてゆっくりと磨くということです。コツを掴めれば、多少時間短縮にはなりますが、力を入れ過ぎない事がポイントです。
ピカールなどの金属研磨剤入りはNG
落とし効果は十分ですが、表面を削ってしまうほどの効果があります。そのため、力を入れ過ぎたりすると削りが強すぎてメッキモールの輝き度にムラやキズが出来たりします。
錆でボコボコになっている腐食レベルであれば、使って平らにする効果ありますが、磨き過ぎが危険です。そのため、アルミモールの白錆落としのために「ピカール」の利用は避けましょう。
メッキモールの腐食防止のための保護
ディーラーやショップなどでのお任せコーティングを行っている場合、ボディ塗装面のコーティングとなります。金属モールはマスキングされますので保護剤などは塗布されません。結果、コーティングなどはマメに行うことで、劣化はかなり軽減されますが金属モールは保護膜無しで劣化していきます。
これが個人でのワックス掛けであればモールも含めてワックス・コーティングを行ってしまうケースが多く、劣化の進行度が遅くなります。
劣化、腐食の進行を遅くするためにも何らかの保護剤やワックスなどでモール類をコーティングして被膜を作ってしまえば、劣化スピードを遅らせる事が出来ます。
ワックスコーティングで仕上げる
何も保護しない状態では、劣化が進みます。モール表面をなんらかのワックスやコーティングで保護しましょう。
特に新車時点でのボディコーティング実施時にモールにも保護剤が塗布されていると確実です。
黒モールの対応方法
一般的なメッキ色のモール同様にMスポーツなどでは、窓枠をブラックアウトした車種も多いです。アルミの表面にアルマイト加工処理をされたブラックアルマイトモールとなります。黒モールもメッキモールと対応は同じで、専用研磨剤とクリーナーで表面の凸凹を綺麗にしてから、ワックスやコーティング剤で表面を保護する流れです。
プロテクションモールで保護する方法
透明や着色されたフィルムでメッキモールをカバーしてしまうものです。紫外線や雨に対する耐久性もコーティング剤よりも高い効果を発揮します。製品や使用環境にもよりますが、3年以上は持つようです。欠点はコーティングよりも価格が高い事です。
メッキモールの磨き方と保護のまとめ
イオンデポジットやガンコな汚れをアルミメッキモールクリーナーで丁寧に落とし、ボディ用のワックスやコーディング剤で保護する。という流れです。
- クリーナーで汚れ除去する
- ワックスやコーティング剤で保護する
また、炎天下ではイオンデポジットが出来やすく、鳥の糞なども劣化を促進します。
基本的には、日頃のマメな洗車とワックス掛けがボディやモールを綺麗に保つ秘訣です。