日本でもディーゼル車が増えたのは、国産車だけでなくディーゼル車を積極的に導入したBMWの影響が大きいと思います。BMWのクリーンディーゼル車の変遷やラインナップを解説します。
BMWディーゼル車の概要
ディーゼル車がシェアを伸ばした要因
1990年代前半には15%以下であった欧州ディーゼル車シェアは、2010年代には過半数を超えるシェアとなっています。これはヨーロッパ(EU)の税制の要因も大きいですが、シェアを伸ばした要因として、クリーンディーゼルの技術革新による点も挙げられます。
- アクセルを踏んだ瞬間の高トルクとレスポンス
- 排出ガスを低減するクリーンディーゼル
- ガス代が安く燃費も良い。
2012年に日本でもクリーンディーゼルのBMW車が日本に導入された。
日本にはポスト新長期規制という高いレベルのディーゼル車の排気ガス規制に対して、欧州のユーロ6規制が適合可能してきたことが挙げられる。
以降、その圧倒的な高トルクによるドライブフィールや、環境性能や経済性、多彩なラインアップなどが支持され、ツーリングモデルやXシリーズだけでなく、セダンでもクリーンディーゼルを選ぶ方が増えています。
Blue Performance
車両グレード名の例えば320dであれば末尾の「d」はディーゼルエンジンを表します。
「ブルーパフォーマンス」は排出ガス中に有害成分が少ない、クリーンディーゼルのエンジンを搭載しています。
最先端の排出ガス処理技術であるBMW BluePerformance テクノロジーは、排出されるNOx(窒素酸化物)について、SCR(選択触媒還元)システムのような後処理なしで、メインテナンスフリーのクリーン・ディーゼルを実現しています。
仕組みは、DPF(粒子状物質除去フィルター)により、黒煙やすすの主成分である排出ガス中の粒子状物質をフィルターに吸着させ、エンジン制御によって燃焼・除去。
NOxの方はというと、「NOx吸蔵還元触媒」が排出ガス中のNOxを触媒内に一時的に吸蔵した後、水、窒素、二酸化炭素に還元して排出するという。コモンレール式の燃料直噴システムの採用による高効率化とディーゼル車の特有の高負荷まで対応しています。
低回転域から高回転域までをカバーする可変ジオメトリーターボチャージャーを装備し、低燃費とガソリン車並のパワーを両立しています。
2リッターディーゼルターボでは、3.5から4リッター並NAガソリンエンジン並みの高トルクを獲得しています。
ディーゼル車の歴史
年月 | 内容 |
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2015/9 | BMW製ディーゼルエンジンの排気ガスに不正無し
アメリカにおけるフォルクスワーゲンのディーゼル車の不正排気ガス問題により、 |
2015/5 | 2シリーズ アクティブツアラー(F45)にディーゼル追加
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2014/02 | 直噴2リッター直列4気筒ターボディーゼルがリニューアル
新型2リッター直噴ツインパワーターボディーゼルエンジンは、ソレノイドバルブインジェクターを用いて最新のコモンレール直噴システムの採用。 |
2012/09 | BluePerformanceテクノロジー採用の320d、523d発売
2リッター直列4気筒ディーゼル・エンジンは、燃料直噴技術であるコモンレール・ダイレクト・インジェクション・システムと、可変ジオメトリー・ターボチャージャーの組み合わせにより、最高出力184psと最大トルク38.7kgmを発生。
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2012/08 | BluePerformanceテクノロジー採用の320d、523d発売
2リッター直列4気筒ディーゼル・エンジンは、燃料直噴技術であるコモンレール・ダイレクト・インジェクション・システムと、可変ジオメトリー・ターボチャージャーの組み合わせにより、最高出力184psと最大トルク38.7kgmを発生。 |
2012/01 | 日本での第三世代ディーゼル日本導入開始
X5 xDrive35d ブルーパフォーマンス発売、価格839万円。 |
2009 | ALPINA D3 (E90)日本導入
EU市場のディーゼルエンジン技術の革新により、ネガティブなイメージが主流であった日本でもエコ意識の高まりと共にメルセデスベンツも導入されたが、 |
2007 | コモンレール燃料噴射が2000barを達成(ピエゾ素子)
ピエゾインジェクターを搭載し、コモンレール燃料噴射が2000barを達成 |
2004 | バリアブル・ツインターボディーゼル搭載
可変のツインターボを搭載し、燃費向上と出力アップに貢献した。 |
2001 | コモンレール燃料噴射が1600barを達成
コモンレールの燃料噴射システムは,サプライポンプにて生成した高圧燃料をパイプを経由してレール(蓄圧室)に蓄えます。 |
1999 | V8ディーゼルエンジンを初搭載
直噴式のV8ディーゼルエンジンを搭載した、7シリーズ(E38)740dが登場。 |
1998 | 320dがニュルブルクリンク24時間耐久レースで勝利
ディーゼルエンジンを搭載した、3シリーズ(E36)320dが、ニュルブルクリンク24時間耐久レースで優勝した。 |
1990 | 酸化触媒(Diesel Oxidation Catalyst:DOC)の搭載
ディーゼル車の排気ガス中有害成分である、HC(炭化水素)、CO(一酸化炭素)、NOx(窒素酸化物)、PM(粒子状物質)パティキュレートマターの排出量を低減するためDOCが搭載された。 |
1987 | First Digital Diesel-Electronic (DDE)搭載
ディーゼルエンジンの燃料噴射制御を行うデジタルディーゼルエレクトロニクス(DDE)システムが搭載されました。 |
1983 | 初のディーゼルエンジン搭載車デビュー
E28型5シリーズの524tdが登場。本国同様に日本のBMWジャパンでも販売(1983-1986)されていた。 直列6気筒12バルブエンジンをベースとして、2.4リットルの排気量とターボチャージャーにより、115ps、21.4kgmのパワートルクを発生。 |